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赤フードVSタルク

「実はね、ここで対立することも想定して、最強の赤フードの冒険者を雇ってあるのよ」


 私はタルクとバルゴに対してそう言った。

 バルゴの顔が歪む。


「赤フードの冒険者……グラズ家の工場を押さえられたのもアイツのせいだったな。もしや、黒装束たちが無力化されたのも、ヤツのスキルのせいか!」


 バルゴの推測はあながち間違ってはいない。

 私と赤フードがイコールにはなっていないが。


 この姿で戦うのも限界だ。そろそろ、全力を出せる格好になる必要がある。

 だから。


「私はここでお暇します。代わりに赤フードの冒険者があなた方を倒してくれるでしょう」


「……僕がキミを逃がすと思うかい?」


 自信満々のタルク。そんな彼に私は、


「ええ」


 大きく微笑んで、パッシブスキル『透明化無効』を解除した。

 同時に隠し持っていた透明化石粒を握り込む。


「なっ!?」


 タルクたちは目の前で私が消えたことに驚きを隠せないようだった。


 私は同じく懐に畳んでしまっておいた赤フードを取り出すと、身に纏って『透明化無効』を再発動する。


 現れた場所はタルクの背後だ。

 私は素早く蹴りを入れるが、魔法で気配を感知したのか、タルクはギリギリのところで避けた。


「透明化石粒を使っていたのか……令嬢は透明化させて逃がし、お前は魔法工場から持ち出した解除石で現れたのだな……!」


 バルゴはいい感じで勘違いをしてくれた。

 実際は解除石は貴重なものなので、この場には持ってきていない。


 それにエルバルク家の令嬢は逃げていない。


 だが、これで戦えるようになった。


「今までの話は聞いていた。戦いを始めようか、魔法使いタルク」


「お前のことなんてすぐに倒して、エルバルク家の令嬢を探し出してやる! 彼女はベルドロールの暗部を知りすぎたからね!!」


 こうしてスキルと魔法の戦いが、始まる。

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