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お別れ

 使用人を捕獲し、自分のやったことがどれだけ商人たちに怖い思いをさせていたかを思い知らせた私たちは、山脈の牢獄まで戻ってきていた。


 色々とやり残したまま、急いで出てきてしまったからだ。

 使用人はアルメダの荷馬車に積んであった縄で縛り、『拘束強化Ⅹ』をかけて、監獄の入口に置いておく。


 最大レベルの『拘束強化』はさすがにどんな力を使っても外せない。放置しておいても問題はなかった。


 そうして牢獄に戻ると、面白い光景が広がっていた。


「おらぁ!!」


「ひぃぃ!!」


 ビッグの攻撃でさっきまで意識を失っていた使用人の仲間たちは目覚めたようで、商人たちを殴ろうとしているのだが、『安全地帯』のせいで拳はぴたりと止まってしまう。


「クソ! 何度やってもこれだ! なんだよ、これ!!」


「こっちはなぜか盗品が掴めねえ!! どういうことだ!? ぬるっと滑って怖いんだが!!」


 その隣では、『対象物所持禁止』のスキルがかけられた盗品と格闘している男たちもいる。

 見事なまでに、私の対策が効果を発揮していた。


「うん……使用人以外はあんまり脅威じゃなさそうだね。アルメダ、ちょっと待ってて」


「は、はいですの!」


 そう言うと、私は男たちに背後から近づきーーいくつかのスキルを発動して、素早く全員を倒したのだった。



「これで事件解決は解決かな」


 使用人を含む、犯罪集団の男たちは全員拘束して、牢獄内に寝かせておいた。


 一応『栄養補充Ⅴ』、『水分補給Ⅴ』を与えておいたので、城下町に戻ってすぐに衛兵に連絡すれば、お腹が減って死ぬ前には救助され、同時に逮捕されることだろう。


 盗品については、時限式で『対象物所持禁止』のスキルが切れるように設定しておいた。


 あとでヤーク家の人間に回収してもらうよう、アルメダに頼み、この件も解決だ。


 そして、最後にやらなくてはならないことがある。


「ビッグ、あなたともお別れね」


 牢獄の入口で、私は活躍してくれた巨大鳥を見上げる。


 ビッグの『服従』を解除してあげなくては。


 私は名残惜しく感じて、少し寂しくなってしまった。

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