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恋に焦がれて憧れて  作者: らろぱ
9/9

「シオンが別世界に行けた方法を教えてくれないか?」

そうシオンに尋ねると「ついてきて」と言われ喫茶店から出た。


シオンに連れられて目的地に向かっている途中偶然シンヤと出会った。

「あれ?マサじゃん…と、隣にいるのは…シオンちゃん…お前まさか二股かけてるのか?」

シンヤのいじりに構っている余裕はなかった。

「シンヤ、ごめんな!俺ら急いでるから!」


そう言うとシンヤが去り際にボソッと言った。


「お前は間違いを犯すかもな」


その言葉の意味は良くわからなかったが手を振ると、シンヤは笑顔で振り返してくれた。


(聞き間違いだろう)そう思いシオンに着いていった。


ある家の門の前に着くとシオンは立ち止まった。


「ここ…私の家なんだけど、これからすることは他言しないでほしい、」

シオンの心配そうな目を見ると、「絶対しないから安心して」と言ってしまった。


シオンが「ありがとう」と言い門を開けて家の中に入った。


「2階に私の部屋があるから…着いてきて」そう言われ階段を登ると2つの部屋があった。


「こっちの部屋は?」とシオンがドアノブに手を掛けた時に聞くと、「絶対に…行ったらだめだよ」と念を押された。


シオンがドアを開き、「入って」と言われたので恐る恐る入るとそこは普通の女の子の部屋という感じの内装だった。


「お茶いれるから少し待っててね」

そう言いシオンは部屋から出ていった。


(シオンは元々別の世界にいたとはいえ、普通の女の子なんだな)


部屋に置いてあった本棚を見た。

「結構本があるなぁ」

(同級生の女子の部屋とはいえ、別世界の何かしらの情報があるのかもしれない)とふしだらな気持ちは何一つないよと自分に言い聞かせて、探し始めた。


すると本の間に挟まっていた何かを見つけた。

「手紙…?」


「そ、それは…」

気づくとドアの方でシオンがお茶を持って立っていた。


「…いや…その…」何か言い訳しようとしたが何も思い付かず「すみません!」と言い土下座をした。


シオンの顔がだんだん赤くなっているのを見て本当に申し訳なくなった。


「ま、まぁマサ君にあげようとしたものだから…

そんなに怒ってはないけど…」

シオンがもじもじし始めた。


手紙を元の本棚に戻し本題に入った。


「それで、別世界にいく方法って…?」

シオンが立ち上がり本棚で何かを探し始めた。


「私は別世界に行く方法はわかっているんだけど…

何度やっても同じことの繰り返し、何かあれはホログラフィック的なもので誰かに創られたものなのかもしれない…」

俺が理解できずに反応に困っていると、シオンが補足してくれた。

「簡単に言えば、絵本みたいな物語を誰かが作ってその中に私が入っただけで、実際に別世界に行ったということにはなってないのかもしれない…これは憶測に過ぎないけどね…」


「…と言うことはシオンがいた世界には帰れる方法はまだはっきりしてないってこと?」


シオンが本棚から探していたものを見つけてそれをもって俺の正面に座った。

「本当になにもわかってることは無いんだけど…

別世界に行くにはパスワードみたいな物が必要でそのパスワードは試練をクリアしたら開くものなのかもしれない…」


「試練って…?」

そうシオンに尋ねると持っていた本を開いた。


「別世界に行けた時にはこのページの文章を手でなぞったら行けたんだよね」


シオンが指した文章には(あなた仲間を守れますか?)

と書いてあった。

それ以外は白紙になっており、その文章だけが書いてあった。


「この文章って2人でなぞったらどうなるんだろう…」


興味本位で聞いてみるとシオンも「どうなるんだろうね…」と言ったので「2人でシオンがいた世界に行けばこの試練をクリアできるかも…」

シオンの顔を見た。

「この本には試練が書かれていても、試練の制約は書かれてない…だから、2人で行っても大丈夫だと思うんだ」


「…でもまたローヅさんやつよしが殺されたら…」


シオンの手を握った。

「大丈夫…俺がついてるよ」


そう言い2人で文章をなぞると目の前がひかり、眩しくて目を開けられなかった。

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