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恋に焦がれて憧れて  作者: らろぱ
6/9

パラレルワールド


「…?」

目が覚めて辺りを見回すと暗いビル群、廃れた商店街…人影の無い町並みがここから見える。

多分ここは先程までマナといた丘の上にある公園だ。

あの一瞬でもしかしたら、シオンの言っていた別世界に迷い混んでしまったのかもしれない。

「…ま、まさかだよな…」



…とりあえず明かりのあるところを探そう。

この感じだと人のいるところに明かりは灯っているだろうな…


一時間後…

(ダメだ…ビル群のどこかに誰か住んでいると思ったが…

人が住んでいる気配がなかった…)


ビル群をでて商店街に入った。

誰もいない街はやけに寒く感じる。

もう夜頃だろう。月が上がっている。別世界は俺がいた世界とは何一つ変わるところは無いのかもしれない。

とりあえず自然界においては…

まぁ、

いきなりドラゴンがでてきたり馬に羽が生えて空を飛んだりしていたらそんなことは言えないが…


そんなことを考えながら電灯のない暗い道を歩いていった。

すると灯りのあるバーを見つけた。



中に入るとそこには数人の人達がいた。

衣服はボロボロで汚れている。替えの服がないのだろう。

しかし髪の毛だけはきれいだし、匂いも臭くはない。


「おや…?あんた…まさか!?」

バーテンダーをしていたおばあさんがそう言うと手前にいた男が俺を床に押さえつけた。


「痛いです!止めてください!」

俺がそう言っても男は止める気配がなかった。

「なぜここにきた!!早く吐け!!さもないと…」

力が一層強くなった。このままだと骨が折れる…


「ここが灯りが灯っていたからです!!

人がいると思って…痛…!」


「嘘をつくな!!もう折るぞ!」

この人…本気だ…

「止めな!つよし!!」

おばあさんがそう言うと男は力を抜いた。


「ボス!いいんですか?こいつの言っていることかま…嘘かもしれないんですよ?」

男は俺に疑惑の目を向けている。

「いいんだよ!こいつは……多分本当のことを言っているからね」

男は舌打ちしてその場から離れた。

(死ぬかと思った…)


「…であんたはなぜこの世界にきたんだい?」

おばあさんの鋭い眼光が俺の目を見ている。俺はその目に少しおどおどしてしまったみたいだ。声が震えている。


「こ、ここへなぜきたのかはわかりません…ぼ、ぼくは何て言うんでしょうか…べ、別世界?こ、この世界からみたら別世界で暮らしていて…で、ですけどこの世界のことはほんの少し知ってて…」

そう言うと男は驚いて言った。


「お前…まさか!別世界の住人なのか!?」

男はそう言うと俺に近づいてきた。

「は、はいそうです!」

いつまた、襲われるのかと思うと恐い…

「なるほどねぇ…そして行き先もなく灯りのあるところを探してここまできたのかい…」

俺がうなずくとおばあさんは椅子に腰を掛けて使い古されたマグカップのなかにはいっているコーヒーをすすった。


「あんた…名前は?」

ここでは偽名を使った方がいいのだろうか…それとも本名か…

「マサです」

偽名を使ってその事がばれたら男に殺される可能性がある。

男は俺を睨み続けていた。


「あんた…この世界のことは少し知ってると言ったけど…どこでその情報を知ったんだい?」

あの子の名前を出してみようかな…

「シオンっていう子から教えてもらいました」

そう言うと男は驚いて俺の肩をつかんだ

「シオンが!?生きているのか!?」


「はい…生きてますよ…」

そう言うと男とおばあさんは涙を流した。


「生きて…いたんだね…」

「シオン…早く会いてえなぁ」

もしかして彼らはシオンの知り合いなのだろうか。


「シオンを知っているんですか?」


おばあさんは涙を手で拭い話し始めた。


「シオンはね?私たちの希望なんだよ」




シオンが生まれたのは富裕層と貧困層の争いが起きている真っ最中だったらしい。

シオンの家系は元々富裕層だったが、貧困層を助けようとするグループの一員だったらしい。

そんななか起きてしまった争いだったが、シオンの家族は貧困層に味方したらしい。

そして貧困層グループのの姫のような立ち位置になったシオンはいつも笑顔で皆に振る舞っていた。

その笑顔のおかげでどんな辛いことでも全て吹っ飛んだらしい。

そして争いが激化し危ない状況になったのでシオン達家族を別世界に行かせたらしい。


「まさか…いきていたとわね…」


「…俺はもう…何て言ったらいいのか…」

男はまだ泣いている。余程シオンのことが大切だったのだろう。


「そういえば…ここには2人しかいないんですね…」


「あぁ、それは貧困層の皆は地下に住んでるのさ、いつ爆撃機が飛んでくるか分からないからね…」

男が口を開いた。

「ボスの夫である次郎さんはその爆撃機によって殺されたんだ、あいつら富裕層どもは金があり余っているからって兵器ばかり作りやがる…俺らの命を…なんだと思ってんだよ…」

男は壁を殴った。

少しの沈黙のあと

バーに一人の女が息を切らせながら入ってきた。


「ボス!富裕層の名簿リストです!!やっと完成しました!」

「でかしたね!!」


「名簿リスト…?何に使うんですか?」

女が答えた。

「敵軍がどれくらいの資産を持っていてどれくらいの危険度があるのか知るためさ?そんなことも分からないの?」

なんだろう…なんか対応に腹が立った…

「こいつは情報屋だ。富裕層についてしらべてもらってんだよ」

男が答えた。


「…やっぱり富裕層のなかにマサという男はいなかったねぇ」

おばあさんは最後まで疑惑の目を向けていたらしい…

「ボス!名簿リスト見させてもらってもいいですか?」

男がそう言うとおばあさんは名簿リストを男に向かって投げた。

男はキャッチしてお礼の言葉をいい、名簿リストをみた。

「…なるほどなぁ」

チラ見してみた。

どの人も服が新品だ…まるで別世界の人のようだった。


「…!?」

俺はみてはいけないものをみてしまったらしい。

見なければよかった。


「マナ…?」

そこにはマナの顔写真と一緒に名前がのってあった。



















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