あなたは2
あれはちょうど今から三年前…
俺はこの場所で別の人に告った。
今回と同じような出会いをして、時期がきたと思えばコクった。
それで振られた。
俺に女を見る目がないのかそれともただただ時期を間違えたのかはたまた、俺が人から好かれる才能がないのか…
そんなものはいくらでも思いつき、キリがない。
「シオン…」
「久しぶりだね、マサくん」
「いつから見てたんだよ」
そう言うと彼女は少し困った様子で言った。
「ゆ、夕日がでた頃かなぁー」
「一部始終見てたのかよ!!」
「う、うん」
三年前と全くもって変わらない顔…
そして性格…
それを実感するたび心の古傷が傷んだ。
「な、なんかごめんね!二度目の失恋なんて…」
「いや、別にいいよ…終わったことだし」
そして砂をほろいながら立ち上がり帰ろうとした。
その時ルナに腕をつかまれた。
「ま、待って!」
「なんだよ」
少し嫌みったらしく言うと一旦シオンは手を離したが、少しの沈黙のあと、シオンは話し出した。
「わ、私ね?君にコクられてから三年間考えたんだよ…」
「それで?何かわかったの?」
そう聞くとシオンはうつむいた。
「…私があなたを振った理由覚えてる?」
あの日のことは鮮明に覚えている。
「まだ中学生だしそういうのわかんないや…って言ってたな」
「うん…」
シオンは自分の手を握りしめて
勇気を振り絞って言った。
「私…実は…」
その後の話を聞くと訳がわからなくなった。。。
なぜ俺にその事を話した?
なぜそんなことがあるんだ?
おかしいだろ?
これは夢じゃないんだよ?
「マサくんとは別の世界の住人なんだよ…」