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恋に焦がれて憧れて  作者: らろぱ
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プロローグ

「今日もつかれたなぁー」

何もしない毎日がいつも続いている。

別に部活に入りたくなかったわけではないが、入りたいと思う部活がなかったのだ。

しかも自分は運動音痴。

体育会系の部活には入ろうとも思えず、文化系だと飽きてしまいそうだったから、放課後は何もせず家に帰っている。

入学したての頃は沢山勉強して、良い大学に入ろうなんて思っていたが、現実を目の当たりにした瞬間に何もかもやる気が失せた。

したいこともやりたいこともない毎日が続く。

勿体無いなぁと思いつつも、めんどくさがり、何も行動しない自分をいつも恥じていた。


家に帰るとすぐに2階に駆け上がりまず始めにベッドに寝っ転がる。

これが本当に至福のときであり、生きてて良かったと思える瞬間でもある。

こんなのが毎日の楽しみだとすると、なんかやっぱり高校生活を無駄にしている感じが否めない。


「まだ4時だし…走るか…」

体育のときに行われるスポーツでクラスの皆に迷惑をかけまいと、体力だけはつけようとしている。

まぁ、体力があっても運動音痴なことに、かわりないから体力をつけることに意味があるのかわからないのだが…

まぁ、自分は運動選手でもコーチでもないしそんなこともわからずただ、走ることしか頭にない。


下に降りると母が料理をしていた。

「走ってくるわ」


「行ってらっしゃい」


今日は匂い的にカレーのような気がする。

小学生のころからカレーは大好きだった。

夕飯がカレーだといつも生きがいを感じることができる。

だからいつも以上に走ったり、小学生の頃はひたすら机に向かって宿題やら問題集をやり、頭を使いまくりお腹を懸命に空かせていた。

今となると少しおかしな話で思い出すとクスッと笑ってしまう。

靴を履きドアを開けると9月の少し寒い風が吹いてきた。

「行くか…」


今日は少しでも腹を空かせようとしていつもより長いルートを選んだ。

最初は軽く…軽く、そして体が暑くなってきたら徐々にペースをあげていく。

そしてここからはずっと同じペースで行く。


「もう少しで…4キロくらいか?」

坂の上にある公園にたどりついた。

この公園から町全体を眺めることができる。


「もう少しかな?」


いつもここで夕日をみてからかえる。

これも毎日の楽しみだ。

日がだんだんと地平線に沈んでいく…

この景色を見て毎回走ったから見ることが出来たと言う優越感に浸っている。


「帰るか…」

公園を出て家に帰ろうとした時に見覚えの人が公園に入っていた。

誰なのかはわからなかったためその時は何も気にせずにまた走りだした。

家に帰ると母は夕食の準備をしてくれと、休む暇もなく俺を手伝わせた。

その日の夕飯は案の定カレーだった。


いつも大好物が夕飯だったときにはぐっすりと眠ることができる。いつもは寝付きが悪いのだが…

やはりカレーの力は絶大だ…


朝は日射しが自分の部屋を照らすと同時に起きる。

…小鳥のさえずりはないが、


そして朝食を食べて学校に行く支度をして家をでる。

「いってきまーす」


学校まではさほど遠くはない。

歩いて15分程度。

自転車で通学するのもいいのだが、ここはあえて歩いていく。

毎日の登校中の違いに気づきたいのだ。

道端の花が咲いていたりしぼんでいたり、いつも木の上で鳴いている鳥が、塀の上で鳴いていたりと毎日が当たり前のようにすぎないように、違いをつけたいのだ。

まぁ、こんなことをしているのは自分くらいなのだろうが…


「おはよう」


「おはよー」

学校につき、教室に入り友達のシンヤに挨拶をする。

そして昨日見たおもしろ動画の話やゲームの話やらをする。

これが毎日のルーティーン。

これを何ヵ月も続けている。

しかし、ある人の介入によりこのルーティーンは崩れてしまった。




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