3、 悪役令嬢、最後の晩餐会
違う、違う、そうじゃない、のですわ。
いや、完全に間違えているわけではないのかもしれないのですが、前回の文章『連載中から完結済のあいだには、深くて暗い谷がある』が煤けて見える、もっと単純な理由があったのです。
《完結済みにすると青い棒グラフが伸びる》理由には。
そもそものところで、わたくしは他人の小説をあまり読んでいないので、この『小説家になろう』の根本的な利用方法を全く知らずに2年が過ぎたのです。
なにを言っているかというと、この『小説家になろう』のトップページなど今まで、その2年のあいだでほんの数えるほどしか見たことがなかったのです。
で、今回、完結済みの連載小説の探し方みたいなのを見てみたくてトップページを見てみると。
な、なんて恐ろしい!
そこには、なんというか、『完結済み連載小説』が、あまりにも大大的に、紹介されているではないですか!
そしてパッと見てそこには、たしかにジャンルが書いてあるのですが、そのジャンルの表示の仕方は、ほとんど気にならないくらいの小さな印象で、やはりタイトルだけがとても目立っているページ構成になっているみたい。
だからそこにちょっと印象的な、あるいはテンプレ(キャッ、この言葉、初めて使ったわ)のタイトルがあれば、全国何十万という『なろう読者』の皆様が、どんなものかいな?と探りを入れてくださるという仕組みになっているみたい。
だから、ほとんどの『小説』は、その『完結済み連載小説』に紹介されるや否や、それまでのその(どの、でも、みたい)小説の最大値の青い棒グラフの伸びを示しているみたいなのです。
ちゃんと確認したわけではないのだが、軽く見てみた数編はそんな数値になっていましたわ。
でぇ、です。
てぇことは、これ、絶対、メッチャ有名な青い棒グラフの伸ばし方だったんでしょうね。
は、恥ずかしい。
恥ずかし過ぎますわ。
いままでの、純粋で、純潔だったわたくしの過去を嘲笑わないで。
でも、結局はその一瞬だけのことみたい。
わたくしが『悪役令嬢』と『完結済み連載小説』を使って青い棒グラフを伸ばした詩篇の数編は、その一瞬こそ、かつてない輝きを放ったかに見えたのですが。
ですが、しかし、結局は、ただの《ジャンル、詩》の中の一編でしかないから、すぐに読み手の方々は遠のいて行かれる。
こととなるようなのですのよ。
けっきょく、どうすれば自分が満足できるか、でしょうし、それより先に、根本的なところで、自分がなにを書きたいと思っているか、ですよね。
仮に、一瞬でも、通常なら読んでいただけない読み手の方にわたくしの詩を見ていただいたのが事実なら、そのあと、花澤悠の別の詩を読んでみたいと思っていただければ、それでこの大騒ぎ(バカ騒ぎ?)の意味もあるのでしょうけれど。
でも、このエッセイで、そういう卑怯な投稿の仕方をした詩やエッセイも、もう、5、6篇目でしょうけど、そういう理想的な展開は、全くのぞめていないような気がするのですわ。
はてさて、『小説家』への道は、長く、険しく、困難を極めますよねぇ、って、イヤイヤ、わたくし、小説家になりたいわけではございませんのよ。
で、一度、2部構成で昨日『完結済み連載小説』にしたこのエッセイを、三部構成として、これからもう一度『完結済み連載小説』にしてしまおうという、あざとい青い棒グラフ狙いの鬼畜な所業に移りたいと思いますが。
お許しいただかなくても、けっこうですのよ。
どうせわたくしなんて、もう地獄落ちが決定している身の上なのですから。
だって、わたくし、空気も読めない、人の気持ちもわからない、そんな《悪役》令嬢なのですから。




