第80話 いきなり依頼達成なんて手抜きじゃないですか?
「依頼達成!あったわ、ゴールドルチル」
神山の8合目付近で目的の素材、ゴールドルチルをゲットした。
その貴石は、直径15センチほどのまん丸いクリスタル。
ただし、ただのクリスタルではなく、中に金色の針状の物が無数に入っている。
「これで私もB級剣士よ」
もう、昇級したつもりでいるC級女剣士。
彼女は新しい真っ白な鎧を身に着けていた。
「あの・・・浸るのもいいですが。たぶん、仕事したの私とこいつじゃないですか?」
周りに横たわるロック鳥を見て、そう思う。
私が土魔法で岩をロック鳥にぶつけ、巨大魔狼がとどめを刺す。
この連携プレーですべて倒した。
その後に地中深く埋まっていたゴールドルチルを地表まで移動した。
それを拾って「依頼達成!」は正直どうかと思う。
「この美しさ、私の昇級をたたえるのにちょうどいいわね」
この人、自分の世界に入ると周りが見えなくなるタイプらしい。
まぁ、自分の世界から出てくるのをのんびりを待つか。
こんな時には窯だな。
かまくらみたいなのを土で作って空気穴を開けて。
ロック鳥の岩の様に堅い皮膚の下にあるジューシーな肉を解体する。
それを窯焼きする。
充満する煙も味のうち。
スモークのおいしさもプラスした焼きロック鳥、完成しました!
「うまっ」
「我はお替りだ」
「はやっ」
大丈夫。そのくらいは読んでいる。
でっかい肉をごんごんごんと3つ刺した串を10本も窯の中にいれてある。
「ほら、どんどんいこう」
巨大魔狼の姿のまま、焼きロック鳥にかぶりついている。
負けずに私も食べる。
C級女剣士はと言うと。
「そなただったら、きっと依頼を達成してくれるものだと思っていた」
「いえいえ、私だけの力ではありません。仲間の力も、あってこそです」
えっと、仲間の力「も」、ではなく、仲間の力「が」、の方が正しいと思う。
まだ、そんなことしていると、おいしいのなくなっちゃうよ。
「最後の一本、食べていいよ」
自分の世界から出てくるのを待っていると、冷めちゃうから最後のも狼にあげた。
そんなことをしているのをギラつく眼で見ている存在がいた!
今日は3本アップの予定です。
楽しく書いて、楽しく読んでもらえたらうれしいです。
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