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第74話 B級昇進をかけた依頼

「これで最後だから、また助けてください」

「我からも頼むぞ」


いつの間にか、女剣士と狼娘は仲良くなっていたみたい。

話を聞くと、肉を目当てに依頼を手伝っているらしい。


ただ、今回の依頼は大物でぜひ私の参加も望んでいる。


「この依頼を達成すれば、B級冒険者に昇進できるのよ」


青石を取りに行ったあの山。

青石に限らず、珍しい石や高山性植物が多くあり、錬金素材や薬素材として依頼が多い。


冒険者の中では、神山と呼んでいて、そこで採取ができるようになると一気に収入があがるとされている。

ただ、魔物も多く出てくるので神山の上の方はB級、まんなかでC級、ふもとのあたりでもD級でないと危険だ。


今度の依頼は、神山の上の方で特殊なクリスタルを採取してくること。

金色に輝く針が含まれているゴールドルチルという貴石だ。


そのあたりには、ロック鳥が巣をつくる場所でもあり、飛び道具を持たない狼娘だけでは難しいらしい。


「そうか。狼娘と一緒にか。そういえば、あまり狼娘とは一緒に冒険してないな」


いいかも、しれない。

別にB級冒険者昇進は興味ないんだけどね。


やっぱり人は、ランクって目標があるとがんばれる物なのね。

その点、最初からSSS級って、目標なくなるから、なにしたらいいか、分かりづらいんだよね。


ついつい、神様の設定に文句言ってしまいました。


「ロック鳥と闘ったことあるかな?」

「ないわ。戦う前に逃げるわよ、C級なら」


うーん。要は狼娘と私以外、戦力として期待するなってことかな。


「そうそう。もうひとつ、お願いがあるんだけど」

「なんだ?」

「子供達に作っている白い鎧、私にも作ってくれない?」


あ、大人用の白い鎧か。

考えたことなかった。


あれは子供用だから、色々と制限あったからあの形だけど、C級程度の冒険者向けに作ると設計が変わるな。


頭の中でどんな鎧なのか、イメージしてみる。

で、提案してみる。


「できるぞ、たぶん。なかなか、ぴったりになるはずだ」

「ぜひ欲しい。いつできる?」

「あー、作るのはそんな掛らないけど、金貨50枚かな」

「高っ!」


結局、金貨20枚に値切られてしまった。

それも、次の依頼を達成すればもらえる報酬で、だって。


金貨20枚だと、理想の鎧は無理だな。

ちゃんとコストも考えて、作らないと。


ゴールドルチルを採取する依頼にチャレンジする前に白い鎧を創ることを了承してしまった。

新たな名前、『白い鎧Ⅱ』として。


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