表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/311

第71話 辻占い師

「そこのおまえ」

「ん?」

「おまえじゃ、まぬけづらの」

「なんだよ、いきなり」

「女難の相が出ているぞ」


いきなり呼び止めたのは、裏通りで辻占い師をしているおばあさん。


「女難はな、もう過ぎ去ったんだよ」

「あまいな。それはただの一難にすぎない。一難去ってまた一難というじゃろ」

「いやなこと言うな」

「お前は一生、女難が続くと顔にしっかりと出ているぞ」


うーん。あながちハズレと言えないその予言。

たしかに、そろそろ、女難フラグがまた立っている気がする。


「そういうの、分かるのですか?」

「もちろんじゃ、ほら、銀貨一枚」

「・・・・はい、銀貨。それで、女難を避けるにはどうしたらいいのかな」


じぃーと、顔を見ている。

それも30秒も。

そんなに長く見続けられたことないから、もぞもぞする。


すると辻占い師は、言葉を言うより先に手を出してきた。


「なんですか?」

「銀貨2枚」

「・・・・はい、2枚ですね。まったくもう」


銀貨を受け取った辻占い師、急に、にこやかになる。


「女難を避けたいとの希望じゃな」

「はい」

「無理じゃ」

「ええっ、そんなバカな」

「女に振り回される運命だと顔で出ておる」

「そんな。ひどいじゃないか」

「私はただ見たことだけを言っている。女難が起きることを知っておれば少しは楽になるじゃろ」

「だけど、全く対策がないなんてこと、ないですよね」


すがるような目で見て聞いてみる。

前みたいなことばかり起きるようじゃ、さすがに身が持たない。


「ないことはないが」

「えっ、あるんですか」

「運命を変えるというのは、危険なことじゃ。相当な覚悟がなければできることじゃない」

「はい。覚悟します。だから、どうしたらいいか教えてください」

「これじゃ」


小汚いお守りみたいな物を取り出す。

真ん中にハートマークが描いてある。


「これはとってもありがたい女難避けのお守りじゃ。今ならたった金貨10枚で譲ってあげるぞ」

「・・・けっこうです!」


そのお守り。

霊験確かなマジックアイテムだけど、霊感が全くない彼は気づくはずもない。


彼の女難の人生はますます確かなものになってしまったのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ