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第61話 子供冒険者の危険度

「ところでさ。どこまでついてくるつもり?リーダー」

「えっ?ちゃんと家に着くまでに決まっているだろ。狼娘もいないから、やっぱり危険じゃないか」


うーん。危険かな?

いつも通っている道なのに。


「本当は、天使ちゃんと、ちょっとだけでも一緒にいたいんじゃない?」

「そ、そんなことはないぞ・・・」


とはいうものの。

目が天使から離せないのは見ていて分かる。

道行く人も、振り返る人が多いし。

かくいう私も同じ。


「リーダーは、色街に行けば?魔物よけの方法知っているから安全だよ」

「そんなこと言うなよ。今日、色街に行ったらさ、比べてしまってできっこないじゃない」

「まぁ、それは分かる」


リーダーは新婚だったはず。

色街だ、天使だ、とそんなことバレて奥さんとケンカにならなきゃいいけどね。


「どけどけっ」


家の前の橋に近づいてきたとき、後ろからすごいスピードで走ってくる男がいた。


「けが人だ。男の子が背中に大けがをしているぞ」


その後ろから、子供をおぶさっている男が橋を渡っていく。

元スラム住人の子供。


ひどいケガらしく背中がばっさりと服が引き裂かれ、血がだらだらと落ちている。


「何があったの?」

「あの子は冒険者だ。依頼を受けて街外に出て魔物に襲われたんだろう」


周りの人達が話している。


男の子の年齢はたぶん12歳くらい。

冒険者としては15歳になるまでF級に上がれないからG級のはずだ。


「かわいそう。まだ小さいのに」

心配そうにしているミント。


「スラムに住んでいる人たちはいつも命がけで生きているんだ」

「だけど、まだ子供よ」


優しいんだな、ミント。

そんな姿をみていると、つい、喜ぶことを言いたくなる。


「そうだな。子供の冒険者に役立つ物を作ってあげるのはどうだろう」

「そんなこと、できるの?」


ミントはまだ、私がどんな人間なのか知らない。

知っているのは、お金を借りる力があるってことだけ。


「いままで大きな建物だけ作っていたけど、もっと身近な物をつくるのもいいかもな」

「ご主人様は大工なんですか?」


そんな話をしながら、ミントとふたりで橋を渡る。

橋を渡った先にあるのは、小さな小屋。


ミモザと暮らした家はもうない。

すぐに土に還した。

「私だけが住む家だから、なんでもいいや」と、小さな小屋を作っておいた。



「ちょうどいい機会だから。ミントに私の仕事を見てもらおうかな」


やっと、主人公の精神状態が安定して、日常的なお話になる予定。

そんな話を書いていると、気楽でいいなぁ。


楽しく書いて、楽しく読んでもらえる小説を目指しています。

期待しているよ、って思ってくれた方は、ブクマや評価してほしいです。

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