第6話 クリスタル祭り
こっちの方だと言うんだがな。
見上げると30mくらいの崖になっている。
これを登るのはちょっと骨が折れる。
「ちゃんと登山ルートを作っておこう」
《石輪道・生成》
岩に足と手が掛けられるドーナツ状のでっぱりができる。
左右が半分ずれていて、手と足が掛けやすいようになっている。
順番に手と足を掛けていけば無理なく登りきることができる。
「うん。この岩を登ってしまえば、もうすぐだ」
登りやすくなったとは言え、ちょっと体力を使う。
すべったりしたら大けがするから、慎重に一歩一歩登っていく。
「ふう」
岩を登り切ったところは、広いステージの様になっている。
幅が50mで奥行は10mほど。
そのステージに立ってもう一度探索を行う。
《地中探索:貴石》
おっ、やっぱりここだ。
ステージの地中約1mくらいの所に水晶類が多数存在している。
まずは掘り出しが必要だな。
《掘り返し》
水晶類がある場所の土が掘り返されていく。
まるで大きな鍬で耕しているみたいだ。
《地中探索/印付:貴石》
まずは水晶類だけ印をつける。
《印物質/移動》
水晶類だけ一か所に集める。
いいぞ、いいぞ。
水晶が集まってきた。
きらきら光る水晶だけではなく、黄水晶や桃水晶、紫水晶と色々な種類の水晶が集まってくる。
大きさはさまざまだけど、全部で40キロくらいある。
「大漁だな」
集まった水晶をアイテムボックスに収納する。
アイテムボックスは重さを感じさせない便利な入れ物だ。
「さて、帰ろう」
今日の予定はこれで終了。
明日は街に水晶を売りにいくとしよう。