第41話 お風呂を造る
「うちの近くに川があるのはいいね」
ミモザと狼娘をつれて、家の前の川にきている。
街の排水が流されているので、あまり綺麗な水じゃない。
だけど、川の周りの石はいい感じの石が多い。
「何をするの?」
「石を採取しようと思ってね」
川にごろごろあるちょっと大きめの石あたりがいいな。
手ごろな大きさの石を指して言う。
「このくらいの大きさの石を全部で100個くらい集めてほしい」
「どれ。我が取ってきてやろう」
おいおい。駄目だって。こんなところで狼になってしまっては。
街中に魔物が出ると警備隊が飛んできちゃうぞ。
っと・・・あれ?
「このくらいでどうだ」
狼娘の姿のまま、石を山もりにして、手を前に組んで担いでいる。
100個以上はありだろう。
狼娘の姿のままでもちゃんと力持ちなのね。
「それだけあればいいかな。こっちにもってきて」
狼娘によって洋館の横に石を並べる。
「何を造るの?」
「露天風呂さ」
もちろん、石を持ってこなくても、土から土魔法で石みたいな物も作れる。
だけど、やっぱり天然であることが重要なポイントだ。
石を並べて岩風呂を作ってみた。
これだと、外から見えてしまうから、周りに竹で目隠しがいる。
でも、土魔法では竹は作れないから、後回しにしよう。
暫定的に石材で目隠しを作っておくことにした。
《露天風呂創造》
できた。
岩風呂の露天風呂。
ちゃんとお湯を張れるようにしてある。
後は釜を作って水道を引いて、ガスを引く。
実は土魔法を使うと、水道・ガス完備にできる。
地下にある水脈から直接水を引き、天然ガスも引いてくる。
このあたりには、水脈もあるし、天然ガスだまりもあるから、ガス水道完備にできる。
《地下探索》
久しぶりに水脈とかを調べてみよう。
街に来る前はよくやっていた。
この世界に来たばかりの頃は、最初にやったのが水をゲットすること。
簡単にできてびっくりしたけどね。
「あれ?なんだ」
水脈探索をしていると、面白い物をみつけた。
もっと簡単なのがあるじゃないか。温泉の源泉。
ちょっと深いけどね。
300mくらい掘り進めて、温泉を引く。
そのまま、露天風呂に流れ込むように加工する。
「じゃわぁーー」
できた。天然温泉の露天岩風呂。
なんとも贅沢なことだな。
ついでに、露天風呂に隣接して、内風呂も用意する。
ドアで行き来できるように。
温泉旅館みたいなものだね。
「何を造ったんだ、これ?池か?」
「お風呂だよ。狼は水に入るのは嫌いかな」
「水浴びは好きだぞ」
一仕事終えたから、風呂に入るか。
「ミモザ。一緒に入るぞ」
「えっ、恥ずかしい」
「我も入る」
結局、露天風呂に3人で入った。
狼娘はすっぽんぽんになったけど、幼児体型だから色気ゼロ。
ミモザは、ほんのり桜色の肌がいろっぽい。
「やっぱり、風呂は大切だね」
ミモザといちゃいちゃしていたら、狼娘は水遊びしてた。
良い感じだね。こういうの。
メールで質問が来た。
「主人公の名前ってないんですか?」
答えはありません。
名前があるのは、女奴隷の天使だけだったりして。
主人公がそういうのあまり気にしないタイプだから。
名前覚えるの苦手そう・・・作者も登場人物の名前覚えるのが苦手。
ということで。名前は天使以外は無し、というのが正解です。
そんな小説でも面白ければいいという方、いましたら、ブクマと評価、お願いします。




