第304話 街長に報告だ
「土魔法で馬車道100キロメートルを走り抜けると、どのくらい掛かるのかな」
ダンジョンタウンまで来たときは、馬車道を敷設しながら来たから、10日も掛かってしまった。
普通に馬車で来ると街道を整備したとして3日掛かる。
でも、土魔法を使えばどうなんだろう。
元世界の電車なら時速100キロなら1時間か。
新幹線なら時速200キロで30分。
ずいぶんと近いじゃないか。
さすがにそれほどスピードを出すのもどうかと思うから、普通に自動車で走るスピードの時速50キロで十分だな。
2時間で移動できる距離。
土魔法を使わないで馬に曳かせると時速10キロくらいがいいだろう。
それ以上だと馬がへばるだろうから。
10時間だから、朝でれば夕方には到着するね。
じゃあ、土魔法エキスプレスで街へいきましょうか。
「おーい。街へ行くぞっ」
「おう。久しぶりだぞ」
そうかぁ、もう馬車道を敷設をスタートしてから20日ほど経っているから、久しぶりだ。
こんなに長く街を留守にしたことないから、ミントも寂しがっているね。
「それじゃ、出発!」
「おーー」
やっぱり馬車道があると、車両の乗り心地はいいな。揺れが断然少ない。
普通の馬車だと、時速10キロしか出てなくても、ガタンガタンとすごいからな。
1日移動すると尻が痛くなる。
馬車道の土魔法エキスプレスは時速50キロなのに静かなものだ。
この調子なら、昼前には到着できるだろう。
街に向かう間、魔物は一匹も出なかった。
白狼娘効果だね。
せっかくの石バレットガンは開店休業状態。
そうなると、街までの2時間が長く感じられる。
ちょっと街に着いたら、やるべきことをまとめておこう。
まずは街長さんに報告して、ダンジョンに挑戦したい冒険者を募ることになる。
ただ、それは街長さんと冒険者ギルドのマスターさんがやってくれるというから僕は特にやることはない。
そうだ。
僕は僕にしかできないことをしよう。
馬列車をつくらないと。
客車1両が5メートルとして、一列4人座れて、5列作れるから20人か。
60人運べるように3両編成にしよう。
それを4編成と貨車を2編成で客車を12両、貨車を6両。
それだけあれば、最初は足りるか。
馬車道の真ん中には、すれ違いができるように500メートルは複線化してあるから、行きと帰りを同時タイミングで出発させれば大丈夫のはず。
客車と貨車の3編成を続けて出発させればいいね。
うん、車両を作る数は決まった。製作期間は丸1日はみないとな。
着いた日のうちにいろいろと街の人達と調整をして、翌日は車両づくり。
早くて2日後の出発になるはず。
もっとも、人集めが順調にいかなければ、そんなに早くは出発できないだろう。
まぁ、そのあたりは柔軟に対応していこう。
そんなことを考えていたら、2時間があっという間に過ぎてしまった。
もう、少しで街が見えてくるはずだ。
街ができたので報告に行きます。
まぁ、街と言っても直径100mの小さな街だから、町と言った方が現実的だよね。
さて、ここからはダンジョンタウンと元いた街の両方が影響してくる。
どんなことが起きるのかな・・・楽しみにしてね。
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