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第283話 ライバル登場?

白狼サロンで私はお茶を飲んでいる。

最近は屋敷にいるときには、午後のお茶の時間に白狼サロンに来ることが多い。


白狼娘もこの時間はサロンにいることが多く、貴族や画家などのアーチストが出入りしている。

白狼娘もだんだんと洗練されてきて、お茶ひとつにしてもおいしいお茶を出すようになってきている。


「どうだ。今日のフルーツティは。うまいか?」

「おいしいですね。好きです、この味」


サロンのマダムとして、白狼娘はお茶を選び、茶器を選び、淹れ方も習っているらしく、それっぽい感じになっている。

その上で白狼娘のセンスでブレンドして、オリジナルのお茶を出す。

その味はこのサロンを訪れる貴族の間でも評判になるくらいの大したものらしい。


絵が好きなことといい、白狼娘のセンスはなかなかだと思うな。


「今日は、誰もいないんですね」

「おう。今日は朝から誰も来ないぞ」

「ちょっと寂しいですね」

「そんな日もあってもいいぞ」


ここんとこ、貴族や画家、さらにはダンス関係者や音楽関係者と言った人たちがこのサロンを訪れていた。

芸術に関係する人たちは、いろんなサロンに出入りすることが多く、そこで資金を提供するパトロンと出会ったりする。


そんな芸術関係者の間で、どうも白狼娘の噂が一気に広がっているらしく、ひと目見てみようという人たちが遊びに来ている様子だ。


なかには絵に全然興味がない人もいて、白狼娘を見てみたいというのがありありとわかる。

まぁ、白狼娘自体、芸術品のような美しさだ。


しかし、白狼娘はというと。


このサロンを訪れる人は身分や才能や趣味に関わらず平等に接している。

それも評判を良くしているようだ。


「おうい。また、来たぞ」


大きな声がした。

その声の主は火魔法男爵。


最近、白狼サロンに出入りするようになった貴族のひとり。

火魔法使いで50歳くらいの男。


なにやら、いろいろとビジネスもしているそうだが、代々の貴族という訳ではなくこの男爵が初代らしい。

なんか成り上がりぽい感じがする男爵だ。


この火魔法男爵は口が悪いので僕はちょっと苦手だ。


最初会ったときから、私のことを言ってきた。


「なんだ、土魔法使いか。土魔法は人気ないから珍しいな。やっぱり魔法と言ったら火属性だろ。

一番強いのが火魔法。土魔法は防御にしか役立たないからな」


まぁ、そうなんだが。

家を作ったりできるから便利……なんて話をすると面倒くさそうだから、していないが。


あーあ。

せっかく、静かにお茶でも飲もうと思っていたのにな。


イヤな人が来てしまったな。




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