第25話 天使を受け取りに
『愛の天使』
また、ここに来た。
今日は僕の天使を受け取りにきた。
「いらっしゃいませ。お待ちしていました」
いつものダンディな店員さんが迎えてくれる。
勧められた椅子に座っていると、ダンディ店員さんが僕の天使を連れてきてくれる。
僕の天使はミモザさんって名前。
「手続きは完了していますから、このまま一緒に連れていけます」
「ありがとう」
「あ、ちょっとだけ、注意事項をお伝えします」
「なんでしょう」
ちょっと緊張する。
注意事項って、ちゃんと確認しておかないと後から痛い目をみる。
そんなイメージがあるんだ。
「まずは奴隷としてのルールです。奴隷といえども、やってはいけないことがあります」
「具体的には?」
そりゃ、あるだろう。
でも、なんで今頃言うのかな、それ。
「まず、最低1か月銀貨1枚程度の生活費を与えてください。食事その他を含めて」
「そのくらいは。住むのは一緒でいいんですよね」
「えっと。メイド部屋でもいいのですが。もちろん、一緒の部屋に住んでいる人もいます」
「ほかには?」
まぁ、そのくらいは当たり前のことだね。
もっと、まずい話があるんじゃないの?
「基本的は命令されたことはやります。ただし、あまりに非常識なことは拒否することもあります」
「どの程度が非常識なるんですか?」
「たとえば街中で犯罪を起こすようなことです」
奴隷といえども、やってはいけないことがある。
当然と言えば、当然。
下手したら、転生前の社員の方が危ないかも。
社命だと、法律違反だって平気でやりそう。
「さらに、うちの天使さん達は、天使としての価値をキープして欲しいと思います」
「どうしたらいいんですか?」
「週に一度、3時間のメンテナンスサービスがあります。美しさをキープして必要なスキルを磨く時間です」
そんなのあるのか。
初心者のご主人様としては、ありがたいかも。
「こちらに寄越せばいいんですか?」
「はい。料金が銀貨1枚かかります」
エステみたいなものだと思えばいいかな。
「そのくらいは」
「そのサービスを受けていれば、大抵は天使としての価値の下落は起きないようにしております」
ここの天使さん達はなかなか、扱いが良いみたい。
奴隷と言うと、食事もまともにさせてもらえない、なんてイメージがあるけど、ここの天使さん達は違うらしい。
「それでは、ミモザさん。かわいがってあげてくださいね」
僕の天使が現れた。
にっこりと笑った。
まさに天使の笑顔だ。
いよいよ、天使という奴隷が主人公と絡みだします。
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