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第190話 田園風景

「いやぁ、いいね。田園風景」

「気持ちいいわぁ」


ミントと水の聖女さんの3人で水の民の村に来ている。

狼娘も誘ってみたけど、太陽女神って聞いただけでノーだった。


この村は街から馬車で1日で着くあたり。


「川の近くの湿地を開拓した村です」


元々は葦の原と呼ばれていた場所らしい。


「まだ田んぼになっていないところがたくさんあるから、まだまだ広がりますよ」

「田んぼはどんどん広げてお米をたくさん作ってくださいね」


今は、田んぼと言っても水は張っていない。

収穫が終わった後なのだ。


「でも、どうやってこの田んぼを作ったんですか?」

「実は、水魔法を使っています。私をはじめ、水の民の中には、水魔法が使える人がいるんですよ」


農業は土魔法だけでなくて、水魔法も使えるのか。

たしかに、水田は水魔法が役立つなぁ。


「今日は太陽女神様の礼拝がある日なんです。参加しますか?」

「えっと、どうしよう」


正直、太陽女神は苦手といえば苦手だ。

何度も太陽女神教団の刺客に狙われているから。


だけど、どんなとこなのか、知っておくのもいいかな。


「それじゃ、私達3人で参加しますね」


藁ぶき屋根の教会に30人ほどが集まっている。


檀上にあるのは、鏡と鐘と矛。

すべて銅製で綺麗に輝いている。


「我らが太陽女神に感謝を捧げます」


鐘が大きな音を立てて鳴っている。

鏡は太陽光を反射して光の線を作る。


「今年も豊作していただいたことを感謝します」


静かに村民は水の聖女さんの言葉を聞き入っている。

僕らも一緒に聞いている。


「この地に来て、住まうことができたことを感謝します」


話を聞くと、1年半前にこの地に来るまではあちこちの地をさまよっていたという。

水の民は、風習が違い受け入れてもらえないことが多かった。


しかし、この地の領主、伯爵様は先進的で麦とかを作ることができない湿地を水田として活用する水の民を喜んで受け入れている。


「おかげで私がご飯が食べられるってことだから、伯爵様に感謝しないと」


田んぼを見ながらそんなことを思っていた。


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