第157話 ミントの土魔法
「それでは、3人の土魔法能力を試してみよう」
3人とは、ミント、村娘、伯爵の隠し娘だ。
「まずはミントから行くよ。ミントはもともと、白い鎧を作る手伝いで白石を魔法で砕いたことあるよね」
「はい。あんまり上手いとはいえないですけど」
「最近もやっているかな?」
「忙しくなってしまったので、子供達に任せてます。子供達の方が上達早いから。
魔法を全く使ったことがない、ふたりに対して、ちょっとは使った経験があるミント。
やっぱり、この経験の違いはあると思う。
「まずは、手の平をこうやって地面につける」
「はい、こうですか」
私は片手を付けたんだけど、ミントは両手をつけている。
どっちでもいいんだけど、パワーは確かに両手の方が伝わりやすい。
「手を通して大地のエネルギーを身体に取り込む気持ちでイメージしてごらん」
「はい」
目を閉じてじっくりと大地のエネルギーを引き込んでみる。
私の真似をして、目を閉じてエネルギーを引き込む。
「あ、なんか身体を熱くなってきました」
「「「おおおおーーーーー」」」
伯爵様をはじめとする観客がどよめく。
ミントの身体がぼぉーっと光り始めたからだ。
「うん、いいね。その大地のエネルギーを自分の身体に巡らせて、さらにエネルギーを増進させて手に集める」
「はい」
ミントの身体の光が両手に集まりだす。
「手からエネルギーを放出して、畑をつくるときのように土を耕す」
私の手のある地面が大量のモグラでもいる様な感じで耕されていく。
幅が2mで長さが20mくらいになった。
もちろん、もっと一気にできるんだけど、やり方を見せるだけだからこれでオッケー。
「ミントもやってみて」
ミントの手から光が大地に移った時点で、ぐわんと揺れる。
「うわっ、地震・・・じゃないよね。ミントだろ」
「ええっと、そうみたいです」
イメージコントロールに失敗しているから、耕す形にはなっていないけど、
すごい魔力が放出されている。
伯爵様とお付きの魔導士もびっくりしている。
「うん。コントロールさえ覚えれば、ミントは土魔法が相当レベルで使えるね」
「本当ですか?」
ミントが素直に喜んでいる。
ミントには、パワーの制御を教えて、イメージに沿ったパワーの展開を教えていく。
なんどか地震を起こした後、ちゃんと耕すことができた。
「やった。できました」
「よし。まずはこれでオッケーですね」
伯爵様は嬉しそうにうなずいている。
あと、ふたりも調べてみないと。
ミントも土魔法使いになりました。
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