第144話 オークションが始まった
「それでは金貨20枚からのスタートです」
令嬢のが50枚スタートなのと比べると低いなぁ。
さすがにいくらになるか全く分からない出品物だから低めにしたんだろう。
だけど、ノンジャンルの出品物は金貨20枚以上になるのが珍しいから安いというほどじゃない。
「おっ、いきなり、金貨70枚がでました」
なんと、20枚スタートのはずがいきなり70枚にアップした。
あ。それ、大神官さんじゃん。
関係者が入札するの違反じゃないのかな。
「75枚」
なんとすぐにアップしてしまった。
80、90、100。
あっさりと金貨100枚の壁を超える。
すでに今日の高額落札の第二位以上は決定だ。
まだ、いくか・・・そろそろ止まるか。
110、115、120。
前回の最高額を超えるとこまできた。
125・・・・
あ、もうおしまい?・・・いないの入札者。
うわっ、決定しちゃうの、もう一声がでないのかっ・・・無念。
「150枚」
「おおおおーーーー」
いきなりの150枚のコール。
そのコールをした人がなんと。
伯爵様だ。
いままで、まったくコールしていなかったのに、最後の最後でコール。
これで決定。
最高額だ。
「155枚」
うわっ、大神官さん、よしなさいって。
伯爵様に盾突くのはどうかと思う。
そもそも、そんなお金、あるの?
「200枚」
うわっ、伯爵様、太っ腹。
さらにアップですか。
大神官さんは青い顔してブルブルふるえている。
さすがに対抗できないと分かったらしい。
「金貨200枚。それ以上の方、いませんか。それでは129番さんが金貨200枚で落札になりました」
ふぅ。やった。
私の情熱が多くの入札者を動かした。
そして、最後は伯爵様までも。
令嬢はすました顔をしている。
父上が落札してしまったのなら仕方ないという顔。
それと対照的なのが、聖女のライバルさんの女性。
「くやしいっっっ」って気持ちが顔に出まくっている。
聖女さんを見ると、ライバルを見て「ドヤ」って顔している。
聖女同士の競い合いって、意外と人間的なのね。
なんだか、聖女さんのファンになってしまいそう。
令嬢さんとミントのオークションでの戦いはミントに軍配が上がった。
コメントの人にオチ読まれたぁ~。くやしぃっっ・・・けど面白いね。そういうの。
楽しく書いて、楽しく読んでもらえたらうれしいです。
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