第14話 さみしさを埋めてくれる存在が欲しい
昨日午後から午前中にかけて、二軒の小屋を作って金貨4枚稼いだ。
喜んでくれたみたいし、仕事をしたって感じがいい。
やっぱり、結果が目に見える仕事ってやりがいがあるなぁ。
もっと大きな構造物もつくりたいけど、まだ信用されていないから地道にいかないとね。
だけど、一日で金貨4枚。
なかなかの高給取りな気がする。
物価からすると、金貨は一枚10万円。
銀貨は一枚1万円くらいの感覚だ。
もっとも、食料だけみるともっと価値がさがるけど、手間仕事だと価値があがる。
この異世界は、日本より食料が高くて手間賃が安いみたいだ。
とにかく一日で40万円くらい稼げることが分かった。
お金の面では心配なさそうだ。
だけど。
ちょっとここんとこ感じていることがある。
「なんか寂しいな」
人のいないところだと気にならなかったことだけど、街に来たら人が一杯いる。
だけど、ほとんど友達みたいな人はいない。
もっと欲しいのは恋人かも。
転生前は、半分あきらめていたけど、転生して今は20歳だから恋人欲しいと思ってしまう。
だけど・・・難しいかも。
転生前ですら、女性の気持ちが分からなかった。
付き合ったことがない訳じゃない。
たけど、付き合いが続かない。
短い人は一回デートした後、「なんか違う」と言われて別れた。
長い人でも、3か月して「愛してくれないあなたと一緒にいるのは時間がもったいない」と言われて別れた。
ちゃんと愛していたつもりだけど、それが伝わらない。
異世界に来てしまったから、こっちの異世界の女性の気持ちなんて全然分からない。
恋人ができる気がしない。
だから、風俗に逃げようとしたらモンスターにやられてしまった。
どうしようもないな。
人肌が恋しい・・・そんな気持ちだな。
宿のベッドに寝転がって、天井を見上げて考えていた。
「ひとつだけある」
最後の手段というか、なんというか。
異世界だから許されるひとつの方法。
それは。奴隷だ。