第132話 巫女ステージ
「こんにちわぁ~、私たちの『巫女ミコ・ステージ』によく来たなぁ~」
「「「うおーーーーー」」」
元気よく、ピンクの縁取りをした巫女アイドルが観客席に向かって話しかける。
このステージは週一回、60分で歌ったり踊ったりしている。
現在巫女アイドルグループのメンバーは5人。
リーダーは、元気はつらつ娘だ。
巫女舞においては、センターはもちろんミントなんだけど、残念ながらトークがうまくない。
だから、リーダーはミントではなく巫女ピンクのはつらつ娘。
「今日は、新しいメンバーを紹介するね。新メンバーは、巫女グリーンだよっ」」
ステージの後ろから、グリーンの縁取りをした巫女服の女の子がステージ中央に走りこんできた。
「私は巫女ミコのグリーン巫女です」
「「「うおーーーーー」」」
6人目の巫女ミコメンバーになったのは、ツインテールがかわいい童顔な女の子。
3日前のオーディションで合格して、今日が初のステージだ。
「がんばれよっ」
ツインテールの彼女を一押ししたのは、私。
審査委員をしているリーダーや、ミントは「ちょっと」という反応だった。
たしかに、引っ込み思案なところがある彼女はオーディションでもあまりアピールできなかった。
しどろもどろなところがあって、ステージには向かなそう。
だけど、そんなところが逆にかわいくて、一押しで彼女を選んだんだ。
「恥ずかしがりやの巫女グリーンだけど、がんばります。応援してください」
真っ赤な顔でアピールしている。
だけど、やっぱり声がちょっと小さい。
「何言っているか、わからねぇーーーぞっ」
あ、あいつはミント押しの大ファンだな。
大きな商会の会長の息子らしいから、とにかくお金に糸目をつけないでチケットを買いあさる。
まぁ、貴重なファンなんだけど、ミント以外のメンバーにきつく当たるって困ったところがある。
「ご、ごめんなさい。声が小さくて。。。。」
もじもじしはじめてしまった巫女グリーン。
元々小柄なのに、もっと小さく感じてしまう。
だけど、それが保護欲を刺激しちゃうんだよね。
「「かわいいっ~」」
ほら、半分くらいは反応している。
やっばり、人気出るよね、彼女。
「それでは、巫女グリーンも含めて6人になった巫女ミコのデビュー曲『神様、お願いっ』を聞いてください」
観客席は完全に満席で、後ろでは立ち見のお客さんもいる。
席を増やして今は500席なのにまだ足りない。
すごい人気だな。
元々、この世界はアイドル文化なんてないから、どうなのかなと思っていたけど、やっぱりかわいい女の子は人気が出るものみたい。
うれしいな。
巫女アイドルは、ピンク・レッド・グリーン・ブルー・イエローの5人です。
主人公は、どこに向かおうとしているんでしょうかっ。
楽しく書いて、楽しく読んでもらえたらうれしいです。
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