第113話 誕生日パーティに来る人は?
「ミントの誕生日パーティをしたいんだけど。手伝ってくれるかな」
「もちろんです。なんでも申し付けてください」
ミント様の応援団長になぜかなっているリーダー。
リーダーってB級冒険者パーティのリーダーのはずだよね。
ミント応援団のリーダーに変わってしまってない?
「場所は特別会場を用意しましょう」
おいおい、大規模すぎないかい。
まぁ、リーダーに任そうと決めているから、口出ししすぎないようにしないと。
「だけどさ。あんまり、ミントファンを呼びすぎないようにしないと収拾がつかなくなると思うよ」
「もちろんです。たんなるファンは呼びません」
じゃあ、誰を呼ぶんだよ。
関係者はそんなにいないだろう。
「この際だから、街の有力者を招待したいと思うんです」
「なんで、そんな人たちがミントの誕生日パーティに来るんだよ」
「すでに噂になっていますよ、上流階級の人たちの間でも」
「そうなの?」
うわ、なんだかすごい状態になっているみたいだ。
だいたい、噂広めたのリーダーでしょ。
B級冒険者パーティなんて、この街に何組もないから貴族から直接依頼もあるだろうし。
貴族の知り合い多いからね。
「厳選した人だけ呼んでも、100人はくるから」
「おいおい、そんなにか」
もう、私の手におえない話になっている。
すべて、リーダーに丸投げだ。
「わかりました。お任せください」
そんな話を朝にして、昼には飛び込んできた人がいる。
「なんで私に相談してくれなかったのですか」
ドラゴ大神の大神官さん。
えっ、だって。あなたとはそんなに親しい間柄じゃないし。
「我が教団のアイドル、ミントさんの誕生日ですよ。それも15歳の大人になる大切な日。
我が教団をあげてお祝いしたいです」
「ダメです」
「えええーーっ」
教団主催の誕生日パーティなんてありえない。
ミントはうちのメイドなんだ。
教団の巫女なんかじゃないっ。
「パーティやるんですって。それも大規模で」
今度は聖女さんか。
聖女さんにはプレゼント選んでもらったからなぁ。
「うちの教団でもミントさんの人気うなぎのぼりなんですよ」
えっ、そうなの?
たしかに、聖女さんと一緒に活動しているのは知っているけど。
「ミントさんの舞を見た人なんて、熱烈ファンになっているんです」
「そうなんだ」
「うちの聖女として迎えてはどうかって話も出ています」
「ダメです」
「ええっーーーー」
だから、うちのメイドなんだって、ミントは。
「なんで、私に相談してくれなかったんですか」
今度は街長さんかよ。
街長さんはミント、あんまり関係ないでしょ。
「なに言っているんですか。ミントさんはすでにうちの街を代表するアイドルですよ」
「そんな話聞いてない」
「王様からだって、招待が来るって話が出ているんですよ」
「そんなの知らない」
「えーーーっ」
どいつもこいつも。
ミントは、うちのメイドなんだから。
同時、俺の「愛の天使」なんだからなぁーーー。
ミントの誕生日の話が続きます。ミントの誕生日の日が終わるとこの章は終わりです。
楽しく書いて、楽しく読んでもらえたらうれしいです。
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