第1話 隊長さん、手伝わせてくださいよ
「なにをしているんですか?」
「見ればわかるだろう。砦を此処に建設しようとしているんだ。この地に我が軍団が駐屯することになったからな」
その人は帝国を守る北方軍団の戦士。
戦いの前には、砦や街道を作る土木作業員にもなる。
「今は千人隊で砦の外壁を作っているところだ。この箇所は私の百人隊の担当だからな」
百人隊というのは名前のとおり、隊員と隊長を含めて全部で100人いる隊だ。
さらにその上に千人隊があり、千人隊が5つ集まると軍団になる。
「どのくらい高く積むんですか、このレンガ」
「うむ? そうだな……砦の窓の高さがそこに生えている木のてっぺん位になる予定だから大体その木と同じ高さに積むことになる。大変だろう?」
「そんなものなんですか。横の長さはどのくらい?」
「私の隊の担当が此処と向こうに見える赤い色の杭の間だ」
「よかったら手伝いましょうか」
「まだお前は従軍したことない様な若造だろ。無理無理。どうしても手伝いたいなら、レンガづくりのとこにいけ」
「そうですか」
うーん。手伝いたいというか、自分で全部やりたいというか。
どっちにしろ、邪魔にされてしまったから、レンガ造りのとこに行こう。
「これ、いくつ作るんですか?」
「分からないね。壁が出来るまで毎日だよ」
「手伝いましょうか?」
「おまえには無理だ。手伝うなら、レンガの原料の粘土を掘っているとこにいけよ」
「そうですか」
また、別のことに廻されてしまった。
しかたない。粘土堀りの現場ですね。いきましょう。
まぁ、土魔法使いなだけに、土堀りかぁ