表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で迷子になったお話  作者: もち粉
5/6

マスタングマスター

チュンチュンと鳥のさえずりを聞きながら、クマのついた目をこすり、むくりと起き上がる。


「あぁ、初めての朝チュンが男とか…」


何かを失った顔をしているケンは、寝相の悪すぎるシマを置いて下の食堂へと行く


「おはよう!ケン!あら、顔色が悪いわよ?」


「おはようルーンベル。ただの寝不足だよ」


「この宿のベッドがお気に召さなかった?」


「いや、寝心地は最高だったよ。ただ、一緒に寝たのが最悪だったんだ」


ルーンベルが申し訳無さそうに尋ねてくるので、しっかりと相棒をけなしておいて、用意された朝食にありついた。

そういえば昨日の晩はなにも食べてなかったし、こちらの世界に来て初めての食事だった。


「なんだこれ!うますぎる!」


「えっ?そう???ほんと??それね私が作ったのよ…?」


「あぁ神様、私はここで死んでもいいです…」


1人天国を見ていると、シマが下りてきた。


「おっ、美味そう!頂きまーす」


「まぁ、そんなにがっつかなくてもご飯は待ってくれますよ」


「いやぁ、それにしても美味しい、これ、なんの肉ですか?」



「あぁ、それはムカデの肉ですの」




◆◆◆◆




ルーンベルの作ったものを吐くわけにはいかないと、イジメで鍛えられた精神力を使い平らげると、ルーンベルはご機嫌で厨房に消えた。


「なぁ」

「なに」

「ギルド行こうか」

「そうだな」



ギルドはそう遠くなかった。商店街と宿屋の丁度間あたりである


「おぉ、ここがギルドかぁ」

「お邪魔しまーす」


「あら、見かけない顔ですね」


中に入ると、制服を着た銀髪猫耳眼鏡っ娘がいた。

中に入ると、制服を着た銀髪猫耳眼鏡っ娘がいた。

大事なことなので2度言いました。


「おうふ…」


シマはその場で倒れた。鼻から血を出しながら。


「あら大変!すぐに医務班を…」

「いや、大丈夫です。大丈夫、彼はよく倒れるので。心配しなくてもこのままでいいです。」


「あら、そうなの?厄介な体質ね。で、今日はどんなご用件で?」


「俺はケンと言います。今日はギルドに加入しようと思って…」


「冒険者登録ですね?少々お待ちを」


「あっ、ちょっといいですか?」


「はい?」


「お名前を聞いてもよろしいですか?」


「あぁ、申し遅れました。私、当ギルドの受付嬢を務めさせてもらっています、リンと申します」


「耳触っていいですか?」


「えっ?あの、いえ、そういうことはここでは…」


「ここじゃなかったらいいんですか?」


「あのいえ、そういうわけじゃなくてですね、」


「なにをしている」


食い気味に耳を触らせてもらおうとしていると、奥の部屋からがたいの良いおっさんがでてきた。


「あの、いえ、なんでもないです。ただ冒険者登録を…」


「貴様、昨日入国した冒険者だな?なぜギルドカードを持っていない」


「あの、ですね…」


「はっきり言わんか!」


「ひっ」


「マスター、私は大丈夫ですから、そんなにこの方達を恐がらせないでください」


「ふん、プレインドッグを素手で消し飛ばしたと聞いたが、とんだ腰抜けだな、さっさと登録して出て行け」


その言い方に、カチンときた現代日本人(ニート予備軍)の俺は


「そんな言い方無いじゃないですか、確かにここの従業員に手を出そうとしましたが、悪意のない単純な興味です。いくらギルドマスターでも人を馬鹿にしすぎじゃないですか?」


半分言い訳の、小悪党のようなセリフを吐き、こともあろうかギルドマスターに喧嘩を売ってしまった


「ほう…さっきの態度と一変したじゃないか。いいだろう、ギルド入会審査として、私と一戦交えることを許可しようじゃないか」


「望むところです。」


「では、すぐに闘技場に来るがいい。私とまともに戦えたなら、すぐにでもAランクをくれてやる」


「もし、勝ったら?」


「そんなことはありえない、が、もし勝てたとしたなら、私の現ランク、SSランクにしてやる」


「わかりました」


「ただし、私に手も足も出ないようならば、ギルド入会は許可しない」


「いいですよ。その勝負のりました」


何やってんだ俺は…

そのあと、リンさんにギルドについての説明を聞かされた


「規定ですので、しっかり聞いて下さい。

まず、この世界の共通ギルドランクとして、下から、F、E、Dが低ランク、C、B、Aが中ランク、AA、AAA、Sは高ランク、SS、SSSが、伝説ランクです。マスターはSSランクで、この世界に20人しかいないほどの実力者です。ちなみにSSSランクは2人しかいません。」


「俺、負けそうだな」


「てか、負けますね」


「続けて」


「ええ、それでは…」


このあと3分ほど、ギルドのルールやマナーを聞いたあと、この世界の常識についても聞いた。多少怪しまれるかと思ったが、いやな顔ひとつせずに教えてくれた。

リンさんまじ天使

この世界での通貨はほとんど共通らしく、全て硬貨が扱われている。

単位はzでゼルと読むらしい

日本で言う1円は小銅貨、5円が銅貨、10円が大銅貨で、50円が小銀貨、100円が銀貨、500円が大銀貨だ、その上に1000円が小金貨、5000円が金貨、一万円が大金貨だ、さらにその上に白金貨というものがあるが、庶民には関係ないらしい。


「ところで、マスターを待たせていますが、大丈夫ですか?」


忘れていた。

通貨の下りは正直覚えなくて大丈夫です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ