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レイスの王  作者: 星崎崑・桂かすが・みかみてれん・理不尽な孫の手・鼠色猫・わい・赤巻たると・ピチ&メル
8/18

立ち上がる意志

リレー小説一周目七人目

※文量多かったので分割してます。今日も赤巻先生のターン!

 意識が繋がった。

 ケイはぼんやりと目を開ける。

 そこには見覚えのない天井が広がっていた。


 どうやら、どこかの寂れた家のようだ。

 ゆっくりと身体を起こした。

 すると、隣にいた少年が声をかけてくる。


「よおイオン、災難だったな。

 感謝しろよ。俺がいなけりゃ、お前打ち首だったぜ」

「……お前、誰だ」


 ケイは頭の中で状況を整理しつつ、少年に尋ねた。


 シャルロットとモニカと一緒に街に着いて――

 彼女たちの親父が死んだことが発覚して――

 暁の復讐者という連中の一味だと疑われて――

 投獄されかけていた所で、目の前の少年に気絶させられて――


 そういえば……この少年は、ケイの名前を知っていた。

 イオンの名で呼んできたため、知り合いである可能性が高い。

 ケイが少年に素性を尋ねると、彼はポカンとした顔になった。


「はぁ? おいおいおい、お前。俺を忘れたのかよ。

 ちょっと隣の都市に稼ぎに行ってる間に忘れるなんて、それは酷いんじゃねえの?」

「いや、ちょっと寝起きで頭が混乱してるだけだ。

 気を悪くせずに教えてくれよ」

「俺はアクシオン。イーグルの皮を被ったレイスだ。

 ……ほらよ、これで思い出したか?」


 アクシオン。

 その名前はどこかで聞いたことがある。

 記憶を探り、ケイはすぐに思い出す。

 ミューが少し前に言っていた覚えがある。


 どうやらレイスのつながりで、イオンとアクシオンは知り合いだったらしい。

 もう少し情報が欲しいため、あえてケイはしらを切る。


「いや、ちょっとまだ……イーグルの皮を被った、ってどういう意味なんだ?」

「母親がイーグル、父親がレイスって意味だ。

 見た目で種族が一発で分かるから、レイスは肩身が狭いんだが。

 俺は外見がイーグルだからな。外にも出かけやすいってもんよ」


 なるほど、とケイは頷く。

 見た目で種族を看破できるものなのか。

 とはいえ、ケイは人を見ても種族までは判別できない。

 単に慣れていないだけなのだろうか。


「ま、その代わり。鷲の雷槌は見た目だけのお飾りで、効果はねえけどな。

 レイスとしての能力も平均以下。

 『半端者のアクシオン』として、この街の貧民層じゃ有名なんだぜ」

「嫌な二つ名だな」

「余計なお世話だ」


 彼は不機嫌そうに息を吐く。

 どうやらアクシオンとしても、あまり好きな呼称ではないらしい。

 しかし、レイスを見下すイーグルが、なぜ子を成しているのだろうか。


 ケイは思考するものの、予想すらつかない。

 アクシオンの両親事情はなかなかに謎だった。


「それにしても……暁の復讐者がねぇ。

 宣戦布告をして近々攻めこむとは言ってたが、これはその前哨戦ってか」

「そういえば、その暁の復讐者って何なんだ?」

「それも忘れたのかよ。仕方ねえな、簡単に言うと――」


 アクシオンの説明をまとめると、こうだった。

 暁の復讐者はイーグルへの復讐を掲げる、大規模な組織である。

 イーグルに支配されていた『ファントム』という種族が中心になって動いているらしい。


「あちこちに拠点を持ってる連中で、イーグルを見かけたら抹殺しようとする強硬派だ。

 そしてその構成員の中には、危ない思想を持ったレイスもいるらしい」


イーグルへの敵対を誓った少数のレイス達。

 彼らは今は亡きレイスの自立国家の復活を目指して、ファントムに加担しているのだそうだ。


 ――今は亡き、レイスの自立国家。

 それを聞いて、ケイはふと、イオンが言っていたことを思い出してしまった。


「んで、暁の復讐者が、近々この街に大軍で押しかけるって布告してきてるらしくてな。

 イーグル側も、軍を率いる師団長たちを派遣したんだ。

 大規模に動くと勘付かれるってんで、少数精鋭でな。俺はその護衛をしてた」


 なるほど。話がつながってきた。

 暁の復讐者の侵攻に備えるため、優秀な統率者をこの街に送ってきていたのだ。

 アクシオンは、師団長の一人の護衛として夜道を駆けていたらしい。


「それで、シャルロットとモニカ……そして親父も来てたのか?」

「その父親が師団長の一人だったんだろうよ。

 隣の都市もしょっちゅう攻めこまれてるし。

 分断するよりかは、家族で一緒に動いた方が安全だと思ったんだろうさ」


 その結果が、父親の死亡か。

 ケイは黙考する。

 移動の途中で暁の復讐者に襲われ、最終的にイブリースに捕食された。

 あの気丈なシャルロットが、何故あそこまで動揺したのか。

 その理由が、本当の意味で分かった気がする。


「まあ、イーグルが死のうと俺には関係ねえな。

 それより暁の復讐者への対策が大事だ。

 この分だと、既に大量の軍人が来てそうだな」

「……どうするつもりだ?」

「逃げるに決まってんだろ。ほとぼりが覚めるまで他所へ避難だ。

 とりあえず、ミューと連絡を取らねえとな」


 そう言って、アクシオンは窓の外を見る。

 すっかり日が暮れていた。

 どうやらケイが気絶して、かなりの時間が経っていたらしい。


「……チッ、もう暗いな。

 まあ、明日の朝に確実に会えるからいいか。

 おいイオン、お前も来るだろ?」

「……俺は」


 ケイは自分の手を見る。

 いくつもの命を吸いとった手を。

 この短時間で、いくつもの命を奪ってきた。


 だが同時に、少女たちのような者を救ってきた。

 救う、と言うと押し付けがましいかもしれないけど。

 無為な破壊ばかりの数日ではなかった。


 あの時の、シャルロットとモニカの顔が瞼の裏に浮かぶ。

 辛そうに俯き、涙を流し、恨み事を吐いていたシャルロット。

 何が起きたのか分からず、不条理に父が死んだ事実を押し付けられ、しくしく泣いていたモニカ。

 二人の姿を思うと、急に胸がズキズキしてきた。


「俺は……まだ。

 やるべきことを、やれてないのかもしれない」

「はぁ? やるべきこと? なんだよそれ」

「分からない。でも、このままどこかに行くのは、ダメな気がするんだ」


 曖昧な返答に、アクシオンは肩をすくめる。

 彼は怪訝な表情を浮かべた、


「ずっと疑問に思ってたんだが。お前……イオンだよな?」

「ん……そうだけど。どうかしたか?」

「いや、そこまで悩む姿を見たことねえからな。

 頑固なお前にちゃ珍しい」


どうやら彼の知っているイオンとは、かなり違った印象を与えてしまっているらしい。

 ミューにも同じことを訊かれたな、とケイは今更ながらに思う。


「俺はイオンだよ」

「ま、まあ知ってるけどよ。

 とにかく、明日俺とミューは離れの隠れ家に避難するからな。

 戦場になる場所に留まる必要もねえ」

「……ああ、分かった」


 ケイは歯切れの悪い返答をする。

 恐らく、ミューもアクシオンも、そしてイオンも。

 戦火の匂いがする度、避難を繰り返してきたのだろう。


 確かに、危ない連中が来るとわかっている今、逃げるのが得策なのかもしれない。

 浮かない顔をするケイを見て、アクシオンは頭をかく。

 そして電気を消し、ボロボロのソファに寝っ転がった。


「とりあえず寝るぞ。お前も消耗してるんだから、さっさと寝とけよ」

「そうするよ」


 ケイは頷く。

 隣にあったホコリだらけのカーペットに寝っ転がった。

 瞼を下ろすと、昨夜からの一連の出来事が思い出される。


 変な少女たちと出会って、門が開かなくて。

 叩かれたり電流を浴びせられたりしたけど。

 それらを経験している時は常に、どこか不思議な感覚に満ちていた。


 楽しい、とはまた違う。

 形容しがたい感情が、胸の中で行き場を求めてさまよっていた。

 泣いていた二人のことを思い出すと、ケイは考えずにはいられない。 


――父親を失った悲しみは、どうすれば癒えるんだろうか。


 真剣に考え始めた所で、眠気が頂点に達した。

 活動時間は短かったが、あまりに濃度が濃すぎたのだ。

 疲労をひしひしと感じ、ケイは泥のように眠ったのだった。






 △▼△▼△▼△






 翌朝。

 アクシオンと一緒に、ケイは貧民集まる通りの広場にいた。

 この辺りはイーグルの影もない。

 そのため、レイスが堂々と外に出ていても問題はない。



 仕事を終えて建物から出てきたミューを出迎える。

 彼女はイオンを見て、驚いて目を丸くした。


「あっ、イオン……だよね?

 なんか血色が良くなってない? まあ、私には負けると思うけどっ!」

「……そ、そうかな?」

「気のせいじゃねえの。俺は特に気づかなかったぜ」


 アクシオンが口を挟む。

 イオンとの会話を邪魔され、ミューは不機嫌になる。


「それはあんたが無頓着すぎるだけ。あと、帰ってきてたんだね。おかえりアクシオン」

「ああ、ただいま。そして喜べ。近々、暁の復讐者がこの街を襲う」

「え、宣戦布告してきたの? 何それ、聞いてないよ」


 ミューが少し驚いた風な顔をする。

 危険な噂しか流布していない連中が迫っていると聞いては、そうなるのも当然だろう。


「数日前にな。近場で被害も発生した。そろそろ来るぜ奴ら」

「じゃあ、一時避難しないとね。巻き込まれるのは御免だし。逃げちゃえ逃げちゃえ」


 ミューはすぐに決断を下した。

 その様子を見て、ケイは思う。

 やはり、これがレイスの生き方なのだと。


 圧倒的強者が迫ればコソコソと逃げ、大通りの裏で細々と生きる。

 糧にしてきたドブネズミと何ら変わらない生活だ。

 しかし、ケイとしてはそのことに不満はない。

 そうするより他に道がないなら、当然すべき行為なのだから。

 手ぶらに近いミューを見て、アクシオンが確認する。


「荷物は大丈夫か?」

「お金は懐に入れてある。だいじょーぶ」

「じゃ、行くか――」


 アクシオンが一歩踏み出そうとした瞬間。

 街の四方から激しい警鐘が鳴り響いた。



 カン、カン、カン、カンッ



 危機を知らせる威圧的な音。

 何の音だ、と確認するまでもない。

 街全体が関わる緊急事態が発生したのだ。

 そしてこの場合、それが何を指すかは火を見るより明らかだった。


「敵襲ーッ! 敵襲ーッ! ファントムだ、暁の復讐者が来たッ!」

「既に正門に取りつかれているぞ!」

「師団兵、門兵、護衛兵、救援へ迎え!」


 どこからともなく、そんな声が聞こえてくる。

 同時に、街全体から悲鳴が聞こえてきた。

 どこもかしこも、パニックに陥っている。

 血なまぐさい匂いが漂い始めたことで、アクシオンが冷や汗を流す。


「……来やがったか、早すぎるだろ」

「ファントムの奇襲は、分かってても回避できないらしいからね。

 どうしよう。正門から出たら鉢合わせしちゃうよ。

 籠絡するしかないかな。『おじさん、怒っちゃヤダー』って」


 困ったような顔をするミューだが、その実は余裕がありそうだ。

 口元に笑みが浮かんでいる時点で、怖がっているようには見えない。

 ため息を付いて、アクシオンが代案を出す。


「裏門近くに外に続く廃坑がある。そこから逃げるぜ」

「そうだね。じゃあ、行こうか。早く!」


 走りだそうとする二人。

 だが、そこで一つの違和感に気づいた。

 イオンがついてきていないのだ。

 争い事は嫌いで、避難の際は先頭に立って二人を引っ張っていたイオンが。

 今はただ無表情に、その場に突っ立っていた。


「ちょっと、イオン? 早くしないと、怖いおじさんたちに襲われちゃうよ。

 下手したら性的な方で!」

「連中、正門くらいすぐに突破するぞ! 急げ!」


 ミューとアクシオンが急かすように大声を飛ばす。

 だが、それを受けたケイは、微動だにしない。


「正門がやられた!」

「連中、エルモアの聖館に突っ込む気だ!」

「師団長を守れ! 家族もあそこにいるんだぞ!」


 大通りの方から、イーグルのけたたましい声が響いてくる。

 どうやら、血で血を洗う全面戦争になりそうだった。

 門衛たちも警戒していたはずなのに、こんなに簡単に侵入を許している。


 恐らく、ファントムという種族の能力が、それを可能にしているのだろう。

 エルモアの聖館、という言葉を聞いて、ケイはピクリと肩を震わせた。

 あそこには、シャルロットとモニカがいるはず。


 しかし、ケイの胸中には、負の感情が渦巻いていた。

 周辺の雰囲気と相まって、余計に陰鬱になる。


 罪人と思われている自分が行った所で、何になるというのか。

 あの師団長らしきイーグルたちからすれば、「敵が増えた」と思うだけで、はた迷惑だろう。

 案外彼女たちも、自分のようなレイスと別れることができて、せいせいしているかもしれない。


 現に、自分がアクシオンに殺されたフリをした時、まったく悲しんでくれなかった。

 それ以上に、父親の死という衝撃が大きすぎた――

 もちろん、そういった事情があったということは、ケイも理解していた。


 しかし、それでも。

 ケイは彼女たちの無反応を、寂しく感じていたのだ。

 つくづく卑屈な面を持ち合わせているのだな、と自分でも思う。


「おい、イオン!」

「冗談じゃなく、連中が来ちゃうよ! 早く早く!」


このままだと、シャルロットとモニカが無惨に殺されてしまうかもしれない。

 ファントムとやらも手加減はしないだろう。

 容赦なく、叩き潰すに違いない。


 だが、それが自分に何か関係あるのか?

 そんな思いが湧いてくると同時に――

反対側から、更に大きな感情が押し寄せてきた。


『レイスのお兄ちゃん、ありがとうございます』


『あ、当たり前でしょ! 早くなさい!』


『お兄ちゃん……レイスのお兄ちゃん!』


 なんだ、これは。

 ケイは困惑してしまう。


 卑屈な感情をねじ伏せろと、本心を出せと。

 そう言わんばかりに、記憶が溢れかえってくる。

 だが、敵の力も未知数。

 あれだけの苦難を乗り越えて、やっと安全に街へ戻れた。


 そして、これから安全な場所へ行こうとしてるのに。

 何を迷うことがある。

 ケイは正義の味方ではないのだ。

 


 だが――

 彼は歯ぎしりする。


『私、こんなことになるなんて……思って、なかった』


『パパ、死んじゃったの? もう、帰ってこないの?』


 ケイの脳内に、二人の泣き顔が浮かぶ。

 父親が死んだ。確かにそれは、身内からしたら悲しいことだろう。

 だが、自分に何の関係があるというのか。

 


『パパ……ごめんなさい』



 ――その瞬間。

 ケイの中で渦巻く全ての感情が、まとめて吹き飛んだ。

 負の感情や思考が、根こそぎ押し流される。

 腐りかけた考えをしていた自分を、ぶんなぐってやりたくなった。


 脳裏に浮かぶ、泣き崩れたシャルロットの姿。

 なぜ、どうして、と問うならば。

 これこそ、最初に訊かなければならないことだった。

 ケイは胸中で自問自答する。


 なぜ、純粋な少女たちが、あんな目に遭わなければならない?


 彼女たちが、そんな仕打ちを受けるようなことを、何かしたのか。

 しているはずがない。

 生意気だけど根は素直で、家族思いなシャルロット。

 天使のようなあどけなさと、人を思いやれる優しさを持つモニカ。

 そんな彼女たちを悲しませている輩のことが、今はとても腹立たしく感じた。


 感情に正面から向き合ったケイだったが、少し首をひねる。

 不思議だった。なぜ、急にこんな感情が湧いてきたのか。

 損得勘定で動くつもりだった自分らしくもない。



『……誰か、助けて』



ああ、そうか。そうだったな。

 少し考えれば分かる。

 多分、あいつらと出会った時から、何となく決めていたんだと思う。

 思えば、簡単なことじゃないか。


 ケイは確信を持って頷いた。



『誰でもいいから、助けてよぉ……』




――俺はきっと、その誰かになりたかったんだ。




 心が晴れ渡る。

 曇天が一気に吹き飛ばされたような爽快感。

 ケイは前を向く。

 そこには、自分の身を案じてくれる二人の仲間がいた。


 ミュー、そしてアクシオン。

 二人に向かって、ケイは笑って謝った。


「ごめん、二人とも」


 ケイの言葉に、ミューとアクシオンは怪訝な顔になる。

 だが、今は時間が惜しい。

 詳しく説明している暇もない。

 だから――


「ちょっと、行ってくる」


 ケイは簡潔に言い切って、全力で走り出した。

 予想外の行動だったのか、二人は慌てたように大声を出す。


「え……イ、イオン!?」

「馬鹿野郎! 何やってる、戻って来い!」


 しかし、二人の声を振り切り、ケイは走った。

 ひたすらに、転びそうになりながらも、持ち前の身体能力を活かして突っ切る。


 目的地はエルモアの聖館。

 大通りへと躍り出て、ケイは一直線に突き進んだのだった。




「待ってろ、シャルロット。モニカ――!」




執筆者:赤巻たると

一言「見ての通り、受験頑張ってます」

http://mypage.syosetu.com/195765/

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