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どんぐり飴&綿飴篇 【属性】

「さて、此度は瑠璃の流れの助けは借りずとも良いな」

「そうですね。存在に関しての言葉の食い違いは無いようですし。(苦笑して)……まあ、森の竜女殿が気がつかない言葉の意味違えはありましたが」

「うむ(やはり小さく苦笑して)、当に同音異義よな。……ふむ。では先ず其の辺りを絡め、語るとしよう」

「属性、ですね」

「(是と頷き、三方の上からどんぐり飴を一粒摘まみ上げる)此等が力の塊である事は認識されていようが、前回の果実とは違い、此には何らかの属性が存在して居る」

「此れは木の芽ですが、木の力を抽出した訳ではないと云う事象が、此れを天子に献上するしかない高級品たらしめていると云う訳です」

「本来であれば斯様な力を内包するなぞ、有り得ぬ事柄よ」

「草木に内包していない力ですからね(苦笑)」

「しかも、一つの個体で数種の力を宿すなぞ。森と雖も此れ以外存在しえぬ」

「色で其の属性は見分けられます。

(三方から一つ一つ摘み上げ)

 青系統は焔。光と熱の複合。

 赤系統は地。熱と土の複合。

 黄系統は命。熱と、何か。……此の力だけは、もう一つの力が判明していません」

「だがしかし、命の力は凄まじき存在(もの)よ。故に、扱いに尤も窮する」

「(首肯して)正直申し上げまして、我が主も命の芽を使用したならば、如何に僅かとは云え持ち帰りはしなかったかと」

「(僅かに目を細めてさざめく様に笑う)よもや、此の芽を糸の様に変じるとは……(いや)、生き延びてみるものよ」

「(不穏な物を感じた様子で、口元に笑みを浮かべる)……軍神殿の御心を掴みましたか」

(いな)。(悪戯が成功した風情で)此れが扱えるは森の竜女だけであろうよ。そして、彼の存在は森から一歩も出られぬ由。……此れでは如何も出来まいて(からからと笑う)」

「…………お人が悪い(呆れ返った口調で呟き、溜息)」


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