封印の秘密2
封印の中から部屋に戻った私、赤龍に掛けられた毛布をさっと取り外します。
すると赤龍、毛布を掛けられた時と同じ、赤い騎士姿で座っています。
「あれ? 姐さん、邪魔しちゃだめですよ。これから、封印を解くのに!」
「うふふふ・・・」
その言葉に私とスグルさん、互いに顔を見合わせ笑います。
「赤龍、あなた、とっくに封じられていたのよ。封印された毛布の中で眠っていたわ!」
「え?」
赤龍、何が起きたかわかっていません。
「恐らく、呪文で封印され、文様で眠らされてしまうのですね。そして、封印の中は、外と違う時が流れている・・・」
術師の力が強ければ、封印の中で何百年と眠り続けるのね。
「はい、その通りです。でもそんなことが出来る術師は、この世にいないのでご安心を」
スグルさん、笑って答えます。
「スグルさん、封印の中で眠らされると、結局何もできないのでは?」
「いいえ、流石に何年もたつと、仕掛けに綻びが出てきます」
そうなると、時の経過と共に眠りから覚め、封印の中から力ずくで出てくる事も可能だとか・・・。
「そうならないように、何度も術の上掛けをして、呪いの文様を常に整えます」
(だから、訓練校の幾何学模様が、いつも手入れされているのね!)
「封印の外から、無理やり壊すとどうなるのですか?」
「う~ん、そうですね・・・」
呪文や文様の縛りが強く残っているなら、別の封印場所に移動するかもしれません、とのこと。
「でも、やったことはないので、あくまでも想像ですよ・・・」
スグルさんの言葉に、金龍の事が少し気になります。あれは、石室を無理やり壊されたのよね。庭の幾何学模様はそのままで・・・。
「姐さん、それで封印を破る方法は?」
「赤龍、私、封印の中であなたを起こそうとしたの。でも出来なかったわ・・・」
「・・・?」
(封印の中には入れたのよね。後は、龍を目覚めさせる方法を考えないと・・・)
「封印されている者を目覚めさせて、その者の力で封印を破るか。もしくは、封印した者を上回る術で封印の解除をするしかなさそうね」
「ラシルさん、お願いします。もう、その辺りで止めて下さい・・・」
私、祖母に叱られちゃいます、とスグルさん苦笑していましたが、
「そうだ、ラシルさん! 私の弟子になってください。それなら、知っている事を全て教えられます!」
「はい?」
そうしましょう! 明日一日だけ付き合ってください、と一人で決めてしまったスグルさんでした。




