表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命を継ぐ者(ラシル)の旅-逃亡編  作者: みのりっち
46/74

毛布の牢獄

舞台は、再びスグルさんの家に戻ります。青龍から、封印試しの許しを得た赤龍、やる気満々です。

「赤龍殿、説明をさせてください」

「おお、何でもいいぞ、薬師の姉ちゃん!」

赤龍、ちょっと、その口の利き方止めなさい! スグルさん、笑って構わず続けます。


「この毛布を、貴方の上から掛けます。それを、外せば封印は解けたことになります・・・」

「へ?」

赤龍、ポカンとしたままです。


「え?それだけですか?」

「姉ちゃん、もっと大がかりな物あるだろ? 地中奥深くに封印するとかさ?」

私達の突っ込みに、苦笑するスグルさん・・・。


「その場合、もっと多くの人数で封印が必要です。それに、人に知られたら良くないですよね?」

「・・・」

「赤龍、不満かもしれないけど、スグルさんの言う通りね」

こんなの子供騙しだよ、とブツブツ文句を言いながら、赤龍、しぶしぶ床に座ります。


「では始めます。解除したい場合、ラシルさん、貴方がこの毛布を外してください」

外から封印を崩せる呪文にします。スグルさん、そう言って何か唱えながら赤龍に毛布を掛け、文様を描きます。


「ではどうぞ・・・」

「・・・」

私は、赤龍の上に掛けられた毛布をじっと見つめます。でも、毛布が揺れるぐらいで何も起こりません・・・。


「え? 赤龍、どうしたの? もう、外していいのよ!」

そこに居るはずの赤龍、全く反応が感じられません。


「これ、もしかして封印されているのですか?」

「はい・・・」

スグルさん、私の問いに微笑みますが額に一筋の汗・・・。


「こんな仕掛けでも、一人で封じるとなるとさすがに大変です」

「あの、何がどうなっているのでしょうか?」

スグルさん、秘伝なのであまり話せませんが、と言い簡単に説明してくれます。


「そうですか、外側は牢獄でも布でも何でも良くて、中に仕掛けがあるのですね?」

「はい、大体そんなところです・・・」

私達が話している間も、毛布は(わず)かに揺れるだけ。赤龍、全く出られそうにありません。


「あの、スグルさん、外側から封印を崩せない場合、どうするのですか?」

「さっき言った通りです。中の仕掛けを越えます」

スグルさん、やってみますか? と私の顔を覗きこみます。


赤龍、中で動けないのかしら? いやそんなはずはない。金龍は、封印されても動いていた。


あ、そうか!

(もしかして、封印の中で眠らされている?)


「ええ、私、封印の中に入ります!」

そう言って、被せられた毛布の上、金の指輪を押し付けます。


気が付くと、そこは薄明るい巨大な毛布の中、赤龍が何かに巻き付くように眠っていました・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ