龍の癒し
こちらトゥルクの訓練校です。ミサトちゃん、タマキちゃん、マリーちゃんの三人で、”びょ~ん”の木を育てる条件を考えています・・・。
「あのね、最初は刺し木を鉢に植えて、根っこが出るまで育てるのよ!」
「ふ~ん」
マリーちゃん、林業組合に勤めているお父さんの受け売りです。
「この木は、どんな場所で育っていたの?」
「森にある、動物の水場の近く~!」
「じゃあ、お水はしっかりあげたほうがいいわね・・・」
マリーちゃんが中心で話が進められます。すると、タマキちゃん、突然提案します、
「あのね、水場から龍が出たの~、だから龍が出た場所の土がいいの~!」
「・・・」
タマキちゃん、いきなり土にこだわります。
「そ、そうね、じゃあ、その森の土も使ってみる?」
「タマキ、猿王がこの木を植えた時は、私達が生まれる頃よ。まだ、龍は昇天してなかったのよ・・・」
「だって、これから龍が昇天する場所なんてわからないもん!」
「いや、そうだけど・・・」
そういえば。最近また龍が出たね、という話になりました。何処だった・・・?
わからないので、リム先生に聞いてみます。
「ほう、龍が出た場所の土ですか・・・」
三人から相談を受けたリム先生、素早く頭の中で計算します・・・。
「面白い考えです。龍が出た場所の土と普通の土で育ちに違いが出るか、私も興味があります」
リム先生曰く、試してもらいたい土が他にもあるそうです。
半月後、アルシュ古戦場、ルグシャ猿族の街、とそれぞれ書かれた土が三人に届けられました。森の土も持ってくることになり、刺し木は全ての土が揃う春に行うことになりました・・・。
一方、リムさんから打診を受けたルドラさん、その話を聞きアルシュ訓練校にも話を持ち掛けます。古戦場の大半は、藩王ルドラさんの領地です・・・。
「あなた達、古戦場の土を使って、作物の生育状況を調べて頂戴・・・!」
「ルドラ主宰! それ、以前に何度か試したことがあります。いずれも結果はさっぱりでした・・・」
生徒達から不満の声が上がります・・・。
「龍が癒しの雨を降らせたでしょ! ユミルでは、新種の木の生育に、龍が出現した場所の土とそうでない土を使って、生育状況を比べるのよ・・・」
あなた達、あの場所をユミルに取られていいの? ルドラさんにそう言われる生徒達、どうせダメなのに、とブツブツ文句を言いながら調べることになりました・・・。
龍巫女先生不在のため、ミタマ商店の相談は、リムさん担当です。




