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お人形さん〜終焉〜  作者: 月影 ゆかり
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少し、古い学校。


桜の降る四月、下旬。


もう、私は中3になっていた。


そして、私は3度目の転校をしたのだ。


「お人形さん、今度こそ あなたを止める。友達のためにも。」



職員室の所まで行き、先生と一緒に教室へと向かう。


先生は、どこにでもいそうな男だった。


先生の話を聞いてるフリをしながら、校舎内を見る。


外見は少し古そうな学校だと思ったが、中はあまり古くなく新しくもない。


教室に着き、先生に「ちょっと待ってろ」と言われ少し待つと教室の中へと入った。


もう、転校は慣れている。


先生が「自己紹介、頼むぞ」と私に言い、先生は後ろへと下がる。


「はじめまして 二階堂 亜美です。よろしくお願いします。」


ぺこりとお辞儀をしてから、生徒全体の顔を見る。


早く、名前を覚えなくては。


「よろしく!」

と、バラバラだがみんな笑顔で迎え入れてくれた。


私が転校して来た学校に、死者が必ず出ているという事も知らずに。


「仲良くしてやれよ。では、空いてる席に座ってくれ」


さっき、生徒全体を見た時に空いてる席は知っていた。


私はコクリと頷き、席に座った。


席は窓際の1番後ろだった。


「よろしく!私の名前は桜田 恵梨沙だよ。」


前の席の生徒が笑顔で話しかけてくる。


「よろしく」


私は数回、顔を見ながら名前を心の中で繰り返した。


よし、覚えた。


暗記力はそこそこある方だ。


明日くらいにでも、友達の美空の所に行こう。


窓からは、まだ咲き誇っている桜が見えた。



桜田さんが 学校を案内する と言ってくれたので、言葉に甘えてお願いした。


図書室やパソコン室。 理科室に、体育館の行き方。


移動教室でよく使う教室は全て教えてくれた。


そして、図書室とパソコン室 理科室の3つに お人形さんのやり方が書いてある紙をこっそりと置いておいた。


もちろん、前もって書いてきたものだ。



お人形さんのやり方


1 深夜の0時にやること。

2 照明を消すこと。

3 自分の部屋で1人、やること。


手順

照明を消した、自分の部屋で深夜の0時に

正座しながら扉に背を向ける。


そして、目を瞑りながら

「お人形さん、お人形さん どうか(嫌いな人の名前)を殺してください」

と、1回唱える。


お人形さんは、嫌いな人を殺してくれる代わりに、あなたの身体の一部を奪います。



私が書いたことはバレぬよう、パソコンで書いたものをコピーした。


まずは、お人形さんが広まってもらわなくては お人形さんには会えない。


最初の頃は罪悪感はあったが、仕方のないことだと自分に言い聞かせていた。


多少の犠牲は必要だと。


でも、今回は…今度こそ、死者を出したくはない。


美空の為にも、絶対に終わらせなければいけないのだから。


私は固く決心した。




また、よろしくお願いします

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