九.初仕事・『能力』エアリアルマスター<空気使い>
俺が生き返って一週間がたった。
ブルーやキラーとの会話になれてきた俺は、いつもどおりにに登校していると
「繋さん。またお願いがあるのですが…。」
「なんだ、また仕事で『ラリ』が必要になったのか?ブルー。」
「いえ。今の所『ラリ』は必要では無いのですが、今回の仕事は、その…。」
「だから、何だっていうんだ。」
「今回は、繋さん本人にしてもらいたい仕事があるのですが…。お願いしてもよろしいでしょうか?」
ブルーが申し訳無さそうに言ってくるので、
「ああ、いいぜ。本当は、俺がしないといけないのにブルー達にしてもらっているからな。」
俺は当たり前のように答えた。
「いやいや、俺らの都合で生き返らしちまったんだから仕事ぐらいしないといけないのに…。」
すると、キラーが軽く申し訳なさそうに言ってきた。
「生き返らせてくれた事については感謝してるのだからあんまり気にすんなよ。な!」
元気づけようと声をかけたが、キラーは応答しなかった。
「で、どういう仕事なんだ?」
「今回の仕事は、詳細をまとめたデータがあるのでケータイに送信しておきます。分からない事があれば聞いて下さい。」
そこで、持っていたケータイを見てみると本当にデータが送られていた。
「これどうやって送ったんだ!?」
「ブルーの能力の一つ『programcompression』(データ圧縮)で送った。ブルーはこういうのが上手くて『マスター』の所でもデータ管理を任されていたんだぞ。」
今まで介入してこなかったキラーが丁寧に説明してくれた。
全く、キラーは変な奴だな、と改めて思った。
そして、俺はもう一度ケータイを見た。内容はこうだった。
指令
Ⅰ「神田繋」の学校に魔力結界を転じ
Ⅱ「神田繋」の能力開花
Ⅲ「神田繋」との接続転換
以上のことを一週間以内までにして、自分の「管理人」又は「ポルク」へと申請せよ。
見てみると何が何だか分かりにくかった。
「おい、お前ら。結局俺に何をさせたいんだ(怒)」
「やはり分かりにくかったですか。」
「当たり前だー!!」
俺は少しイラッとしてしまい声に出してしまった。
すると、周囲にいた登校中の同じ学校の生徒が不気味そうに俺を白い目で見てきた。影でこそこそ話している奴もいた。
俺は、気まずい空気の中からいち早く逃げ出したかったので近くの路地裏へとひとまず隠れた。
「バカかお前は…。」
キラーが呆れているようだった。
落ち着いた俺は、路地裏から出て登校を再開した。
「では、さっきの仕事について話します。今回は、期限が一週間なので少々急ぎますよ。今日はまず学校の魔力結界作りから始めます。」
「魔力結界というのは、魔力補充多重紋章結界と言われている。方法は、最初に結界を張りたい所に規則的に紋章をつけていく。次に、全ての紋章に魔力を流し、最後に空気で膜をかたどって完成だ。」
またまた二人に丁寧説明をしてもらった。
しかし、今の説明で一つ疑問があった。
「おい、ブルー。最後の空気の膜はどうやってつくるんだ?」
すると、ブルーが不思議そうに
「どうやって、と言われましても普通に能力で作るのですよ。」
さらっと言い返してきた。
「いやだから誰の能力だ、て聞いているんだ。また『ラリ』を探すのか?」
「いいや、さっきも言ったが『ラリ』は今回はいらない。」
「なら誰の能力だ?」
「お前だよ。」
「へ?」
「だから、繋の超能力『airrealmaster』(空気使い)を使ってやるんだよ!!」
「え!どうやって?」
何だか自分が能力を使うことに対して、少し緊張してきた。
「それを今から俺が教えてやるから安心しろ。意外に楽しいからそう緊張しなくていいぞ、繋。」
俺の考えを感じたキラーは、そう出来る限り柔らかく言ってくれた。
キラーの優しい一面が見れた気がした。
続く




