十四.新しい家族・北条琴音(ほうじょう ことね)
学校が終わり放課後がやってきた。
俺は、莉奈をつれて琴音ちゃんの待っている図書館を目指していた。
「ふ~ん。そんな事があったんだ~。」
莉奈に琴音ちゃんがやってきた経路を話していた。
「ねぇねぇ。でもさー、今日の昼休みにヘリは来てないと思うのだけど……。そこの所はどうなのかな、かな?」
莉奈が少し可愛いこぶった感じで尋ねてきた。
「そこなんだよな~。俺も、気になっているのだよね~。」
昼休みのあとの休み時間に優輝にヘリについて聞いてみたら、
「ヘリ?何をおっしゃるウサギさん。今日の昼休みには何も起こらなかったぜぃ。」
と、笑われながら答えてきた。
何故か知らないが智姉がヘリでやって来た事は、皆知らないようである。
(今度、智姉に聞かないといけないな…。)
と、色々考えて歩いていると図書館についた。
中に入ると図書館のいたるところに本が10~15冊重ねられていた。
この図書館は運動場と同じく小中高合同利用場所となっている。なのでここには凄い量の本がある。出入り口の少し前に小さな机一つと椅子四つペアになったものが六つあるだけで、残りの膨大なスペースには四段の本棚が軽く九十はある。
(本当に有り得ない光景だな……。これだからこの学校はおもしろいなぁ。)
(でも、それより今は……)
「なんなんだこの本の山は…。」
「アハハ…。すごいね、この光景。」
俺と莉奈は、その光景に唖然としていた。
その時、服の袖を誰かが引っ張った感覚がしたので見てみると、そこには琴音ちゃんが立っていた。
「やぁ。琴音ちゃんお待たせ。家に帰ろう。」
「こんにちは。琴音ちゃん。私はつーちゃんの幼なじみで『神藤莉奈』と言います。これからよろしくね!」
「…北条琴音…です。」
琴音ちゃんは、俺の後ろに隠れながらも莉奈と自己紹介をした。
その後俺たちは、本を片付けて帰ることにした。
ー下校中ー
「琴音ちゃんは、すごいね~。あんなに本を読んで。本好きなの?」
莉奈が質問すると琴音ちゃんは、こくんと頷いた。
「でもさ、琴音ちゃんは、本一冊どの位の時間で読めるの?」
「…約5分…ぐらいかな…?。」
琴音ちゃんは首を少し傾けて答えた。
それを聞いていた莉奈が、
「ほぇ~。すごいね~。たった五分で読めるものなんだね~。私なんか一冊に一週間以上掛かっちゃうよ。」
と、関心していた。
琴音ちゃんは、少し頬を赤めて少しだけ俺の服で顔を隠した。
(五分で読めるものなのかなー?)
「あ、あとあと。琴音ちゃんの好き食べ物は何かな?あったら今日の晩御飯の時に作るからさ。」
莉奈は、また琴音ちゃんに質問していた。
その琴音ちゃんは、
「…どうして莉奈ちゃんが晩御飯作るの…?」
と、俺に投げかけてきたので、
「いや、家庭の事情で今俺って家に一人なんだ。家事は少しは出来るのだけれど料理が全然でね。だから、食事は莉奈にお願いしているんだ。」
答えてあげると琴音ちゃんは何回か納得したように首を降った後に、莉奈の方向へ向き、
「…スパゲティ…。と、ナポリタン…。」
と、何故か小声で答えると、
「了~解~。じゃ、今日の晩御飯楽しみしててね!あ、でも家にある材料じゃ少し足りないから買い物に行くからさ、いつもより少しだけ出来るのが遅れるけどいいかな?」
「ああ、俺は別に構わないよ。いいよね琴音ちゃん?」
琴音ちゃんを見て尋ねると、こくんと頷いた。
「ありがとうね、つーちゃん。琴音ちゃん。なるべく急ぐから。」
「急ぎすぎてケガするなよ。」
と、三人で話ていると家の近くまで来ていた。
「それでは、私はこれから買い物に行ってきます!つーちゃん、琴音ちゃんまた後でね~。」
後ろ向きになりながら手を振り、莉奈はスーパーのある方へと駆けていった。
その後、俺は家に着いたあと琴音ちゃんに使う部屋などの説明をした。
説明が終わると琴音ちゃんは、
「…自分の部屋に行ってていい…?」
俺は軽くいいよ、と答えると部屋へと向かって行った。
琴音ちゃんが、部屋に向かったあと、俺は、いつの間にかリビングに沢山あった琴音ちゃんのらしき物が入った宅配便のダンボールを整理した。
整理が終わり琴音ちゃんの部屋の前に置いた後、これから、少し賑やかになるな~、などと考えながらリビングで少し休む事にした。
続く




