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Twin Fate  作者: Hiz
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Chapter 1 Awakening of Light 04

私は走った。走って、走って、疲れても足を止めなかった。


もし、これ以上遅れたら、何か良くないことが起こるかもしれないと、ふと思ってしまったからだ。


学校は崩壊し、校舎の残骸が崩れ落ち、校庭の芝生は燃えている。思わず、疑問に思う……ここが本当に、三十分ほど前まで私たちがいた学校なのか?


「どこ!?ユウ!!!」


私は大声で叫んだ。


その少年……たくさんの謎と疑問を抱える少年を、まるで彼が大切な人であるかのように、私は呼び求めた。


ユウと彼の兄が、二年もの間、謎の失踪を遂げていたこと。


私はその裏事情を知らない。だけど、彼らは突然何事もなかったかのように現れ、誰もが彼らがいなくなったことに疑いを持たなかった。まるで、最初からいなかったかのように。


気づいていたのは、私だけ。


「へえ……君、面白いね」


それは、彼のような不真面目な人間にふさわしい冗談めいた言葉だったけれど、私はその言葉がひどく気に入っていた。


そして、あの金色のオーラ。


多くのことが警告を発している。今起こっている出来事は、ユウと関係がある。


だけど、どう関係しているのか?今の私にはまだ答えがない。


私は疑問を捨てて、前へ進む。今、私にできるのはこれだけだ。


すると、**ドン!**と大きな音が聞こえた。何かが崩れ落ちるような音だ。


「あそこ!?」


私は音のする方向へ走った。周囲が崩壊しているため、学校のどの部分に向かっているのかは分からないが、音が聞こえた場所は体育館からはかなり遠い。


「……これは……」


たどり着いた私は、目の前の光景に立ち尽くした。


まるで大砲で撃たれたかのように、建物の残骸がそこら中に散らばっている。そして、その瓦礫の中にいたのは……。


「ユウ!!!」


ユウの目の前には、体育館に現れたのと同じ巨大なバケモノがいた。しかも、そいつには傷一つない。


「ったく……全然効いてねぇのかよ」


対照的に、ユウは全身に傷を負っていた。頭からは血が流れ、顔の半分を汚している。服も汚れて、あちこち破れていた。


その時、彼が私に気づいた。


体育館に集まっているはずの私が、こんな危険な状況に飛び出してきた。ユウは、私が予想した通りの反応を見せた。


「エヴァ……?」


ユウは困惑し、瞳は驚きに満ちていた。


彼は顔をしかめた。


「何でついてきたんだ、このバカ!」


そして、私にそう怒鳴りつけた。


「グルルル!!!」


その瞬間、バケモノが私の方を向いた。


ユウは目を見開き、手に残ったバットの柄を強く握りしめた。


「一番濃いオーラの匂いを狙うのか!?」


ユウの声が終わるやいなや、バケモノは私に向かって走り出した。距離は離れているが、その巨体からして、一瞬で私にたどり着くだろう。


いや……もっと速かった。


その武器は、電柱ほどの大きさの巨大な棍棒だ。攻撃範囲は予想以上に広い。バケモノは棍棒の先端を握り、攻撃距離を最大限に伸ばして、私に向かって突き出した。


「くっ!」


避けることも、反撃することもできない……だって、私は人のオーラが読めるだけの、ただの普通の女の子だ。


私なんかに、誰が助けられるっていうのよ。ここにいるだけでも、馬鹿げているのに。


私は目を閉じ、体が硬直した。次の瞬間、**ドーン!**という衝撃音が聞こえた。


「……」


なぜだろう……どれだけ待っても、バケモノに攻撃された感覚がない。


だから……私はゆっくりと目を開けた。


「あっ!」


目の前にいたのは、ユウだった。彼はバケモノの巨大な棍棒と私の間に立ち、私を庇っていたのだ。この角度からだと、ユウは棍棒の直撃を背中に受けたはず……ユウの体が粉々にならなかったのが不思議なくらいだ。


ユウが攻撃を受け止めたことに驚いたが、それほど簡単なことではなかった。


「げほっ!」


ユウは血を吐いた。内臓がひどく損傷している。ただでさえボロボロだったのに、さらに痛々しい姿になった。


「やぁっ!!!」


ユウは咆哮ほうこうし、拳で棍棒を強く殴りつけた。それを掴んでいたバケモノは、数十メートル後方に吹き飛ばされた。


その動きで、さらにユウの口から血が溢れ出た。


「ハァ……!ハァ……!」


金色のオーラが、まるで命の炎が風の中で消えかけているかのように、徐々に薄くなっている。


「ユ、ユウ!わ、私……!」


声が震える。


姿なき女性の謎めいた言葉を信じて、私はユウを探しに来た……私が彼を助けるはずだったのに、結局、私のせいで彼はさらに重傷を負ってしまった。


重傷……この薄いオーラは、以前にも見たことがある。それは、人が今まさに……


私が何かを言う前に、顔中血だらけのユウが笑みを浮かべた。


「大丈夫そうか……」


「あ、うん……!」


「そっか……」


「私っ!」


「謝らなくていい……君のせいじゃない」ユウは手に持っていたボロボロの野球のバットを投げ捨て、そっと私の肩を掴んだ。「ごめん……俺、勝てなかったよ」


「あんなバケモノ相手に、あなた一人で勝てるわけないじゃない!」


「ハハッ……そうだよな。ちょっと無理しすぎた」


私はただ硬直していた。


ユウのオーラが、どんどん薄くなっていく。


「……ありがとう、エヴァ。助けに来てくれたんだな」


「…………」


助けた?どこをどう助けたっていうのよ。


私はただ、ユウの足手まといになっただけじゃない。


その事実に、私は涙をこらえることができなかった……ユウは私にとって大した人物じゃない。ただの、ちょっと変わったクラスメイトなだけだ。


だけど、それでも、彼をこんな状態にしたのが私であるという事実は変わらない。


「俺が奴らの目的が何なのかは知らないけど……君は今のうちに逃げた方がいい」


「何を言ってるのよ!?」


「逃げろって言っても、多分……この『世界』は本当にまずい状況になったのかもしれない。この世界の科学力じゃ、あいつらをどうすることもできない……」


金色のオーラは、まるで強風の中に置かれた蝋燭の炎のように、頼りない。


「逃げるなら、一緒よ!早く!」


その時、地面の振動を感じた。ユウの攻撃を受けたバケモノが、再び動き出したのだ!


私はユウの腕を肩に回し、バケモノから離れようとした。だけど、その足取りは信じられないほど遅い。


ユウは閉じかかった目で私を見た。


「ハハッ……君は本当に面白いな……」


その時、私の体にのしかかっていた重さが消えたのを感じた……まるで糸を切られた人形のように、ユウの体が私の目の前で崩れ落ちた。


「ユウ……」


なんで、そんなところで寝てるのよ。


「ユウ……!」


早く起きてよ!


私はユウを引っ張り上げようとしたが、ユウの力が抜けているため、体重約六十キロの彼を、力の無い私一人で持ち上げることはできなかった。


あの……温かいオーラを感じられない。


「彼は……弱っている」


姿なき女性の謎めいた声が、再び響いた。


「彼の『帰還』は、すべての力を制限した。彼はパッシブスキルだけで、中級モンスターと戦うことなどできない……」


私は叫び返した。


「あなたの言っていることなんて理解できないわ!今すぐ教えて!あなたが私にユウを助けてほしかったのは!こんな状況じゃないはずでしょう!」


声はしばらく沈黙した。


「私とあなたは皆、女神よ。だから、女神であるあなたにできるのは……力を与えること」


私は理解しようとした。


「だけど、元々ユウは強大な力を持っている。だから、女神としてのあなたの役割である『力を与える』ことではない。今あなたにできるのは……力を返還することよ」


だけど、やはり理解できない。


「いい加減にして!私が何者であろうと構わない!教えてよ!私、どうすればいいのよ!」


「世界の均衡が崩れるかもしれない。だけど……ユウの力がなければ、この世界は滅びる」そして、私はそれを許せない、と声は断言した。


……それから、彼女は私にすべきことを教えてくれた……。


「あなたに、できる?エヴァ」


「できるわ……」


「ならば、急ぎなさい。でなければ……」


巨大なバケモノが、よろめく体を引きずって近づいてくる。ユウの攻撃を食らったことに、ひどく怒っているようだ。


私は顔を下げた。ユウの顔が数センチの距離にある。


固く閉じられた瞳。血で汚れた顔。ぼさぼさの薄茶色の髪。


そして……血の匂いが微かにする、青白い唇。


私は小さな声で呟いた。少しだけ、覚悟を決めて。


「私の初めてのキス……責任取りなさいよ、ユウ」


唇がそっと重なった瞬間、大量の金色の光が周囲に溢れた。


私は顔を上げ、何かを思い出したかのように声を上げた。


「あっ……」


……私は昔のことを思い出した。ユウが姿を消した時期から、多分、忘れてしまっていた出来事だ。


学校からの帰り道、私は他校の生徒たちに絡まれた……私は強い悪意を感じ、息苦しくてたまらなかった。拒否したいのに、体は恐怖で震えるばかり。


私の肩に回された腕。胸元を触ろうとする指先……悪意に満ちた集団に前後を囲まれている。


多分、私が一人でいたのが悪かったのだろう……だから、こんな目に遭うんだ。


相手について行きながら、小鳥のように震えていたその時。


「おい、お前ら」


彼らが振り向く前に、その声を出した少年が、私を抱きかかえていた男を思い切り蹴り飛ばした。怒鳴り声が続き、すぐに激しい衝突が起こり、土煙が舞い上がった。


……気づいた時には、彼らは茶髪の少年によって完全に打ち負かされていた。


「俺一人で大丈夫だって言っただろ!」


「やれやれ……」


少年は、外で待っていた双子の兄にそう言った。


それから、私に手を差し伸べた。


「怪我はないか?」


……あの時、彼のオーラが今のように金色だったかどうかは覚えていない……だけど、その温かさは、今の彼と同じだった。


そして、その人は……今、バケモノに立ち向かったのと同じ人だ。


あの時、私を助けてくれたように、他の誰かを助ける。


「ユウ……」


私は、自分でも理解できない感情を込めて、少年の名前を口にした。だけど……昨日、彼の顔を見た時に感じた、あの秘めた感情……。


ユウが帰ってきたことが、嬉しかった。


そして今、彼は再び私を……私たちを助けようとしている。


「…………」


ユウはそこに立っていた。


金色のオーラが、周囲全体を照らしている。ユウの体には、薄い緑色のプラス記号が浮かび上がり、彼の全身を巡っていた。


傷は徐々に消えていく。


金色と白が混ざった二枚の翼。


光のすべてを集めて形にしたような剣が、彼の手に握られている。


そして、ユウはいつものような、ふざけた声で言った。


「ったく……女神から力をもらった時と同じ感覚だな……今、何が起こったんだ?」


どうやら、彼は私がしたことを覚えていないようだ。


「まあいい……理由はどうあれ、アクティブスキルが使えるようになったか……」


ユウは構えを取り、近づいてくるバケモノに向き直った。


私は目の前で起こっていることを理解できなかった。今の彼の姿は、まるでファンタジー小説から抜け出してきたようだ。


その疑問に答えたのは、姿なき女性だった。


「今、ユウは彼の力を取り戻した……それは、あなたの助けのおかげよ」


「力?」


「彼の帰還により、彼が持つべき力は世界の法則によって封印されてしまったの。わずかなパッシブスキルが残っていたとはいえ、彼はこの世界の人間よりも強いわ……だけど、その中途半端な強さでは、モンスターには敵わない」


女性の長々とした説明では、私の疑問は晴れない。


彼女は要約して言った。


「帰還したことで、持っていたはずの力がこの世界のルールによって封印されていた……あなたがそれを彼に返還するまではね」


だけど、それは私が知りたいことではない。


「結局、ユウって、何者なのよ!?」


女性は一拍置いた。


「ユウは魔王を討伐するために二年以上の旅をし、それを成し遂げた時、彼が望んだのは元の世界に戻ることだった……言葉で言うなら……彼は……」


その言葉は、これからの未来を大きく変えることになるだろう。


「異世界から帰還した少年、元聖剣の勇者・ユウよ」


……とのことだった。

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