表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Twin Fate  作者: Hiz
25/27

Chapter 5 Edge of Revival 02

私はただ、こんなことが何度起こるまで満足するのだろうと、自問するしかなかった。


リリーは硬直している。ブラッキーは単なるサモンで、意識も戻っていない。


まただ……またユウがこんな風に傷つくのを見なければならない。


私にできるのは損傷の逆転だけだが、ユウの息はだんだん弱くなっている。光を失い始めた彼の瞳が私を見つめている。聞こえないが、彼は私に逃げるように言っている。


私の損傷の逆転は死者には使えない。そして、もし無謀にもユウのそばへ走って行けば、ディコイルは絶対に治療を許さないだろう。


私は……ユウがこんな風に傷つくのを、あと何度見なければならないのだろうか。


女神。私自身も理解していない私の力は、システムを超越した存在であるユウの封印さえ解くことができた。……それほどのことができるのに、どうして私はこんなにも無力なのだろう……。


ディコイルはユウから離れ、私の目の前に立ち止まった。仮面の下でどんな表情をしているのか、知る由もない。


「ご心配なく。私はあなたの力を一滴残らず使い尽くさせていただきますよ、女神様」


ああ……女神、か……。


システムを超越している?


それなら、どうして私はユウを助けることができないんだ。


ディコイルは仮面を掻いた。


「どこか上の空ですね。まあいいでしょう……時間稼ぎとしては上出来でした」


私は手首を掴まれた。そして、ディコイルの前には、以前使っていたのと同じ渦が現れた。


ユウの金色のオーラが消え失せる。ゆっくりと消えたのではなく、もう消滅してしまった。


そこに横たわっているのは、魂のない体……私の最初の友達の姿だ。


私は叫んだ。


「私を守るって約束したんじゃないの!?」


「ふむ?」


ディコイルは首を傾げ、怪訝な顔をした。


私は気にしない。


「こんな奴に負けるなんて!?立ち上がりなさい!私を助けてよ……!」


これまで何度も私を助けてくれたように。ああ……涙が止まらない。煩わしい。


「勇者なんでしょう!?魔王だって倒したくせに!こんな奴に……!」


私は手を伸ばし、遠くにあるその体に届こうとした。


「ユウ!答えて!ユウ!!!」


そこでディコイルは片手で耳を塞いだ。


「見ていられないですね……死んだ人間にそう怒鳴りつけるのは、かわいそうだ。私まで気分が悪くなってきましたよ」


どれだけ叫んでも、ユウは微動だにしない。


本当は……私は守ってほしいわけじゃない。そう言ったのは、ただユウが立ち上がってくれることを願っただけだ。


もう一度、私に笑顔を見せてくれることを。


だけど……ユウは最善を尽くしたんだ。


じゃあ、私は?私はユウのために何ができた?


そこで、私は気づいた……。


どれだけ頑張っても、私は何もできていなかった。


ユウの体はそこに横たわったままだ。息は消え、かつて輝いていた金色の光は暗く消えている。……私にできることは、魂のない体に叫びかけることだけだった。


「……助けて、ユウ……」


自分の声が掠れていく。心臓が締め付けられ、息が詰まりそうだ。


痛い……このまま消えてしまいたいほどに痛い。


女神なのに……どうして彼を助けてあげられないんだ。


私の目は涙で霞んでいた。


罪悪感、自己嫌悪、そして絶望が胸の中でごちゃ混ぜになる。


リリーの悲鳴も、ディコイルの冷笑も、もうほとんど聞こえない。……頭の中には、ただ一つの疑問が繰り返されるだけだった。


「こんなことが何度起こるまで満足するのだろう」


世界が一瞬静寂に包まれた。時間が止まったように。


そして――


鋭い鈴の音が耳に響いた。


目の前にホログラムウィンドウの光が現れた。私が今まで見たことのない、奇妙な光を放っている。


「……え?」


私は自分の目を疑ったが、何度瞬きをしても目の前の光景は消えない。


文字がウィンドウいっぱいに並んでいる。まるで招き入れているかのように。


「これ……は……」


私の心臓は激しく震えた。これが奇跡なのか、それとも嘲笑なのか、わからない。


もしかしたら、私は勘違いしていたのかもしれない。……あるいは、そのことは最初から重要ではなかったのかもしれない。これ……もしこれなら……。


ユウを助けられるに違いない。


私はまだ震える掌をユウに向けた。


唇をきつく噛み締める。


スキルを発動させた……。


「『Resurrection』(復活)!!!!」


そして、そのスキルの使用により、世界は激しく揺れ動いた。光が強烈に点滅し、目が痛む。


手のひらから何かが流れ出ていくのを感じた。言葉では説明するのが難しい、何かだ。


「は!?まさか……!?」


状況を察したディコイルは、私を突き飛ばした。


ディコイルの背後に、数十もの魔方陣が出現した。


「システム法則を破る女神の力、ですか……!?」


魔方陣から、鋭い牙のような刃を持つ触手が伸びてきた。それらの牙は、ユウの体に向かって猛スピードで這い寄る。


「くっ……!」


私は立ち上がってディコイルを止めようとするが、目眩がして立ち上がれない。


「Luminous Bind!」


「プリースト!」


ディコイルは唸り、リリーは鎖で触手を拘束し、動きを封じた。


「動きを止めるためだけにスキルを使うのは時間の無駄だ……」


そう言い終わるや否や、彼は既に開いていた渦を利用し、ユウの体の近くに目標を変更した。片手には再び短剣を握り、しかし今度は以前よりもさらに大きな紫色の魔力オーラがそれに宿っている。


「体が砕け散っても蘇生できるかどうか!?証明して差し上げましょう!!!」


そして――白い光が煌々と輝き出した。


同時に、ユウの体から何らかの衝撃波が放たれ、ディコイルの短剣が粉々に砕け散った。


「あ!?」


白い光が薄れると、光のシャイニング・ソードは淡い白色に染まって輝いていた。


ユウの髪が少し逆立っている。


「へえ……ただの蘇生じゃないみたいだな……」


「何を!?」


「お前が太陽神を一番恐れてるんだろ。……あえて言うなら……」ユウは剣を肩に担ぐように構えた。「ゲームオーバー、かな?」


「チッ!」


ディコイルは再び渦を作り出し、後退しようとするが、間に合わないことを悟る。


その瞬間、ディコイルが最も恐れていたアクティブスキルが解放された。金色の光に白色が混ざった光が、剣の刃に凝縮される。


「『Solar Edge』(太陽の刃)!!!」


空中で「チィン」という鋭い音が響いた。まるで全てが時間を止められたかのように、技が放たれた動作は見えなかった。


そして、その音の後に、スキルの猛烈な威力が追従した。


ただの斬撃であるにもかかわらず、その攻撃はディコイルの体に炎を発生させた。


熱気が激しく立ち込め、私が立っている場所まで伝わってきた。


ディコイルは笑った。


「フフフ……ハッハッハ!本当に運がいいですね!こんなタイミングで太陽神を使えるようになるとは……!」


「……」


金色の瞳は冷たくディコイルを見つめている。


ディコイルは、全身が炎に焼かれながら、仮面を握りしめた。


「……もっと厳重にしなければ。次こそは……」


彼は、不気味に呟いた。


ユウは剣を払い、いつもの冗談めかした口調で言った。


「おや?フェイクボディだったのを忘れてたよ。……まあいい。少なくとも、アイと同じくらいはできたってことだな」


「う……!」


その言葉が終わると、ラジオの信号が途切れるような音が鳴り響き、ディコイルの声が途切れた。そして、焼け焦げたその体は、前回と同じように黒い粘土と化した。


……ユウはそこに立っていた。今、彼の体からも金色のオーラが放たれている。太陽神のスキルを使うたびに、彼のオーラはさらに輝きを増すようだ。


彼は軽く息を吐き、私の方を向いた。


「また助けてくれたな、エヴァ」


私は唇を固く噛み締め、また流れそうになる涙を必死にこらえた。


「……二度目だよ」


「え?」


ユウは眉をひそめた。私は彼に歩み寄った。


「もう二度と私の前で死なないでよ!」


「あ、エヴァ……?」


「戦えないなら逃げればいいじゃない!あなたは弱いんでしょう!?もう嫌なの!私を守るために命を落とすなんて!」


私は拳でユウの胸を叩いた。言葉にできないほどの感情が溢れてくる。


「ごめん……」


「毎回助かるわけじゃないんだから。私の力は……不安定なんだ。だから……お願いだから、次は自分の命を優先してよ……」


力が抜けて、私は彼の胸に顔を埋めるように倒れ込んだ。


同時に、頭の上に温かい感触が触れたのを感じた。


「わかった。もうしない。……許してくれるか?」


「……怒ってなんて、いない……」


「ハハ、君は。とにかく、今回も君のおかげで助かった。改めてありがとう、エヴァ」


ああ……またこの笑顔だ。


何も混じりけのない、純粋な笑顔。それを見るだけで、全ての息苦しさが消えていくようだ……。


「わーん!!!ユウさんが死んじゃったかと思ったよぉ……!」


その時、リリーの泣き叫ぶ声が聞こえてきた。


我に返った私は、ユウから離れた。


「り、リリー?」ユウは首を傾げて呼びかけた。


「私、何もできなかったよぉ……!ただの変な奴が攻めてきただけだって言ったじゃないですか!?あれって、貴族なんかよりもっと強いじゃないですか!?ずずっ……!」


リリーは鼻水をすすり上げながら、幼い子供のように泣きじゃくった。


その時、ブラッキーが意識を取り戻した。


「ニャ?何があったニャ?亀裂は閉じたのかニャ?」


「閉じましたぁ……わーん……!」


ブラッキーはリリーに目をパチパチさせたが、そう結論づけると、また首をうずめて寝ようとするだけだった。何があったのか聞かないのか?


リリーは私の手を掴んで、ブンブン振った。


「さすが女神様だ!蘇生できるなんて!ずずっ……!」


「わ、わかったからリリー。とりあえず鼻水拭こうか?」


「ひっく……!」


もう、この子にはお手上げだ。はぁ……まるで妹ができたみたいだ。


「ところで、ユウさんとエヴァさんの髪の色、どうしちゃったんですか!?さっきのストレスで白髪になっちゃったんですか!?」


私はユウを見ると、彼の髪の一部分が白くなっているのを見つけた。私もそうだ。


「さあね……」


その後、私は泣き止まないリリーを慰め続け、しばらくすると彼女は私の膝の上で眠ってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ