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Twin Fate  作者: Hiz
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Chapter 3 Confession of the Heart 4.5

ダークテリトリー(暗黒領域)は、世界の広さの三分の二を占める場所である。


環境は非常に毒性が強く、濃い霧に覆われている。『状態異常耐性』系のスキルによる保護なしにこの領域に迷い込んだ冒険者は、一時間も経たずに戦闘不能になる。


植物が生えない赤い大地、飲むべきでない汚染された水源。ここの全てが居住には適さない。


それにもかかわらず、この場所には生命体が存在する。


魔物モンスターだ。


彼らの肉体は栄養素や水分を必要とせず、唯一必要なのは魔力である。


そして、この地を覆う濃霧こそが、ダークテリトリーの中心から流れ出る魔力の塊であり、これにより魔物は人間にとって過酷なこの環境で生息することができている。


この地域に入ろうとする冒険者は、通常以上の高度な準備が必要だ。実際、一般の冒険者はダークテリトリーに流れ出てきた魔物を処理するだけで、深部までは立ち入らない。


つまり、敢えて足を踏み入れる者は、並外れた強さと準備が必要である。


そして何よりも、明確な目的を持って来るべき場所だ。簡単に言えば、「遊びで来るべき場所ではない」。


ほとんどの場合、ここに来る目的は魔王を討伐することだった。


しかし……魔王は聖剣の勇者の手によって滅ぼされ、魔物の侵攻は減少した。この場所は冒険者の立ち入りが禁止され、この世界は救われたと言っても過言ではない。


それにもかかわらず、この時、ダークテリトリーの中に一つの人影があった。


「ぐっ……!」


「……言え、ディコイルはどこだ?」


その人影は、黒い手袋をはめた片手で魔物の首を掴みながら尋ねた。


この魔物は人間に似た姿をしているが、より巨大だ。ぼろぼろになった深紫色の英国王室のような衣装を身につけている。


これは魔王直属の貴族の一体だ。魔王が倒された後も、彼らは魔王が復活するのを待ってここに留まっている。


「ただの人間が……よくも魔王様を殺したな……」


「Enchant ザイ……Gravity Crush」


「……うぐっ!!!」


彼は掌に重力魔法を纏わせ、首への締め付けがまるで小さなブラックホールのようになった。本来なら首は体から千切れているはずだが、彼は貴族級魔物の肉体の耐久度を完璧に計算していた。


苦しめるだけで、殺しはしない。


「魔王は死んだ。……教えろ、ディコイルはどこだ」


その瞬間、魔物は渾身の力で彼の胴体に蹴りを入れた。彼は不意を突かれ、弾き飛ばされた。


魔物は手に握っていた剣を振り上げた。その剣は戦闘の開始時に既に半分に折れている。


「死んでも言うものか!あの方こそ、魔王様の遺志を継ぐお方だ!会いたいと申すなら……この屍を超えて行け!千年魔法使いよ!」


千年魔法使いは、突進してくる魔物の動きを静かな目で見つめた。


「どうだ!この速さ!魔法使いは近接戦闘が苦手ではないのか!……死ね!」


確かに魔法使いは近距離戦に弱い。相手は魔物とはいえ、魔王に次ぐ貴族級であり、ダークテリトリーでもトップクラスの剣術の腕を持っている。


しかし……ついさっき、私はお前に接近したばかりではないか?彼はうんざりしたように思った。


死に瀕していても、目の前の勝利の機会を見ると他を顧みない。さすがは貴族級だ。


「……言ったはずだ」


千年魔法使い……アイは目を細めて見下ろした。


「俺を魔法使いだと思っている時点で失格だ」


……一瞬のうちに、貴族級の魔物は処理された。何が加えられたのか、スキルなのか魔法なのか、魔物には見抜けなかった。


強固なバリアで守られていた魔力核マナコアも耐えられなかった。


反撃の術もなく、防御の術もない。その攻撃は、魔力核がどこにあろうと関係ないことを意味していた。


血が雨のように飛び散り、魔力核が砕け散る音が響いた。


戦闘は終わり、魔物は彼に微かなダメージさえ与えることができなかった。


次の瞬間、彼の立っている場所を黒い影が覆った。


アイは顔を上げ、静かな声で尋ねた。


「……何か見つけたか?」


それはアイが周辺の偵察に放っていた魔物だ。かつて絶滅したとされる伝説級の魔物だが、千年魔法使いの力によりこの地に存在している。


その存在……『ドラゴン』は質問に、頭を下げて答えた。


「まだ何も検知できません。……申し訳ございません」


「驚くことではない。あいつは複雑なスキルを使うのが得意だ。もっと高度な検知がなければ見つけるのは難しいだろう。以前、俺のところに送り込んできた囮……あれがどんなスキルだったのか、いまだに分からん」


『次元斬り(ディメンション・スライス)』系のスキルを食らった場合、たとえ偽のフェイクボディがスキルの結果だけであっても、ダメージは術者に伝わるはずだ。だが、あの攻撃の後、ディコイルがダメージを受けていないように感じた。


スキルが分からない以上、対処法を見つけるのは難しい。


「それは血統固有のスキルでしょうか?私のように」


「可能性はある……だとすれば、すぐに答えは出ないだろう。そして最悪の場合、そのスキルがユウと同じように、女神から与えられた『限定スキル(エクスクルーシブ・スキル)』であれば……」


アイは真剣な顔で言った。それは彼が最も望まない事態だった。


竜が尋ねた。


「……状況は、深刻でございますか?」


「敵は『ワールド・キー』を手に入れた。まだ俺を襲ってこない理由は二つある。……一つは魔力が足りず、ワールド・キーを頻繁に使えないから。……二つは、まだ俺とユウに対抗する手段を見つけられていないからだ」


「では……」


「ああ、深刻ではない。だが、できるだけ早く見つけたいところだ」ディコイル単体の強さは大したことはない。重要なのはワールド・キーだとアイは言った。


彼はワールド・キーの危険性をよく知っている。できるだけ早く取り戻す必要があった。


アイは周囲を見渡した。


「……『ベル』」


「はい、アイ様」


「全て焼き払え」


ベルという名の竜はこれを聞くと、再び頭を下げた。


「御意のままに」


その命令により、ベルはブレスの炎を広範囲に吹き付け、地面を丸焦げにした。


立ち込める煙の中で、アイは口を開いた。


「……早く出てこい。さもないと、お前のダークテリトリーが消えてしまうぞ、ディコイル」

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