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1-2: 創世神ガルア

微かな光がいきなり現れて、段々と近づいてどんどん強くなった、何だかすごく明るい雰囲気に囲まれているかのような。そして、誰かが喋った。


「おっほん、えーと、もう起きてるかのー?」


ゆっくり目を開けると、そこは知らない場所だ。ただ一人の老人が椅子に、いや、玉座に座ってて、まるで誰かを待っているような。周囲を見渡す限り、ただただ無限に続く真っ白だった。


「さては混乱しているようじゃのー、まずは座りな、ちゃんと説明するわい」


言ったそばから、老人は指を鳴らした。すると何もなかったはずの空間に魔法陣が現れて、そこから椅子が少しずつ構成されていく。あまりにも驚かされて反応できなかった、とりあえず座っとこ。


「おー、やっと来たか、まずは自己紹介とでもするかのー。わしゃ創世神(そうせいしん)、様々な世界を管理する神じゃ、名はガルア。君の魂をここに呼んだのもわしじゃい、君は珍しい人間てね。実は地球にはとあるシステムがあってな、その名は《固有スキル》、普通の人間なら誰しも一つや二つあってのー、でも三つや四つのスキルの者も居て、それは君達のいわゆる“才能持ち”や“天才”じゃ。本来で言うと一つのスキルを持つ君は普通の人間と大して変わらない、まさか君の親が名前を付けた時にもう一つのスキルが現れたとは、それで君のスキルはただの《不幸(年齢)》から《不幸(名前)》も追加された、これは極めて珍しい事じゃ。しかし神であるわしでさえ直接に干渉することはできん、それは神界での禁止事項じゃから、それによってわしはただお主のことを観察する以外何もできんだった。だが、幽体となった今のお前さんなら干渉できる、だからここに呼んだのじゃ」


そのガルアという神様の話によると、どうやら《不幸》のスキルを持つ人間は他の人と比べ、寿命の減りは少し早くなるみたい。その上、俺は同時に二つの《不幸》を持ってるから、スキルの効果はさらに二乗したみたい。


「えーっと、ガルア様、それで俺はこれからどうなるんですか?」

「そうじゃな、普通の人間なら地球で輪廻(りんね)転生、前世の記憶は全部消されて、そして生まれ変わって正真正銘な赤ん坊になってな、新たな人生が始まるのじゃ。しかし、お主の場合じゃと、すでに地球のそのシステムから離脱されたのじゃ、何せわしに会っちゃたからなー、ほーほほほ」

「えー!?地球とさよならですか!?」

「安心せー、お主はこれから別の世界に転生するのじゃ、お主のために素晴らしい世界をわざわざ選んだじゃ、わしの管理されている世界の中でもなかなかの評判が高いぞ」

「転生?じゃあ記憶や体は今のままでされるですか?」

「特別だから、お主の好みにしてやろう、記憶を消すのもよし、体格はもちろん、その他年齢や見た目、なんなら性別まで変えられるじゃぞ。あと、もうちょっと気楽に喋ってもいいぞ、そうじゃな、わしの事は友だっと思ってくれ」

「はー、いきなり言われてもなー、でも分かりました。そうですね、記憶は残ったままにして欲しい、いろんな思い出を忘れたくないんだから(主に両親としげしげの事なんだけどな)、その他はガルア様にお任せするよ」

「うむ、それじゃちょうどわしが暇潰しに作った男の子の体があるけど、たしか八歳くらいだったかのー、それでいいんかい?」


その後、ガルア様はその男の子を見せてくれた、めちゃくちゃ美少年じゃねぇかよ!!っと、心の中でツッコミしちゃった。


「う、うん、こ、この体でいいっす」

「それじゃ続きとしよう」

「続き?」

「うむ、今のお主は魂として成り立っている、魂の状態で転生したら、その世界に転送時に魂が崩壊する可能性があってね、だから先ずは新たな体と融合するのじゃ」

「なるほど、それで俺はなにをすればいいの?」

「何もせんでいい、《ソウルフュージョン》!」


ガルア様が言った後、床に大きな魔法陣が現れて、俺はその体と共に包まれた。そしたらその体に吸い込まれたみたいに、次の瞬間、目を開けたら、違和感を感じた、何せ目線が低いだから。


「成功じゃ、まぁ、わしにかかれば当たり前か、ほーほほほ」


予め用意された全身鏡を見て、これが新たな俺の体、近くで見ると本当に美少年やな、綺麗な緑色の瞳、強いて言うならヨーロッパ人みたいな目、でもそれ以上になんか透き通っている、そして前世では滅多に見ないこの赤髪、本当に、別の人になっちまったんだな……


「どうじゃい?納得できるかい?その新しい体」

「もう一度生きれるだけで感無量です、他の要求だなんて滅相もない」

「そうかい?まぁ、とりあえず見た目はこれでええんじゃな。はて、少しばかり早いじゃが、転生の準備は既に整った」

「え?でも俺はまだ転生する世界のことについて何も知らないけど?」

「大丈夫、大丈夫、わしはもう用意したから、向こうに行ったらすべてがわかるはずじゃ」

「そんなー!」


裸だった俺がいつの間にか服を着せられ、ガルア様は杖を手に持って、地面をつんって叩いたら、再び魔法陣が構成された。


「何も心配せんでいい、向こうに着いたらまた詳しく説明するよ、お主に残された時間はもう僅かじゃ、いくら融合したとは言え、ルールはルールじゃのー。そもそもここはお主ら人間が立ち入り禁止な場所じゃから。とにかく、もう一度の人生、楽しもうなぁ~」

「はい、いろいろとありがとうございました、ガルア様」

「お主よ、それは出発する時に言うべき言葉ではないじゃろう?」

「はい、すみません、じゃあ改めて、行ってきます!」

「ふむ、行ってな」


次の瞬間、反応できない速さで、目の前が再び真っ黒に染まった。でも今回は大丈夫、新たな世界が待っている!


……


って思ったら、なんか長くね?転生ってこういうもんなのか?体感時間で言うと結構経った気がするけど、本当に大丈夫なんだよな?ガルア様騙してないよね!?いや、ガルア様を信じよう、きっと大丈夫!うん、多分……


少し寝ようかな、でもこの状態ではたして寝るという概念があるのかね?そしたら気のせいかなんかで急に眠気が、でもそもそも周りも暗いし、目が開いてるかどうかわからないまま、俺は眠りに落ちた。


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