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1-10: 勇者の修行場とメイド長

いやー、約3週間ぶりか、思いっきりペース落ちたな、ちょっと忙しいと言うか(←言い訳あるあるじゃないかな)。まあ、毎週更新だなんて口に出してないけど、気分がな。とにかく頑張ってペース戻したいね(できるか心配。。。)

「えーっと、久しぶりですガルア様、さっきはどうも助かった」

「なんでまた堅苦しい感じに戻ってんるの?でもそれより、まずは改めて自己紹介をせんとな。わしは創世神ガルアじゃ、いろんな世界を管理している、この世界もそうじゃ。ちなみにここにいるわしは本体じゃない、クローンというか人形の方が的確かのー?とりあえずよろしくな、リリーちゃん」

「はい、ガルア様、よろしくお願いします。」

「さてと、まずは二人ともついて来な、休める場所は用意してあるのじゃ」

「あ、はい」

「わかりました」


サルサ村ってぱっと見そこまで大きな村じゃない、だけど周りには山や森、川とかもがあって、結構恵まれてるとも言える場所だ。しばらく歩いたら、山のふもとらへんまで来た、前には奥深そうな洞窟が見える。


「ここをくぐり抜けるの?」

「そうじゃ、危険そうに見えるだろう?だが安心せ、くぐれば分かる、ほれ行きな」

「ここは自分にお任せください、お兄ちゃん」

「えーっと、その、リリーよ、そのお兄ちゃんっていう呼び方もうしなくてもいいんだぞ?もう警戒しなくていい状況だから」

「満人様はそう呼ばれるのお嫌いですか?」

「そんなの嫌いなわけないじゃん、むしろ嬉しいんだ、でもなんか段々と変な方向に行っちゃってるみたいで、あんまりよくないかも的な、言いたいことは分かるか?」

「よく分からないけど、そんなに困っているのでしたら、呼び方を満人様に戻しましょう。でも二人じゃない時は警戒の意味も含めてちゃんとお兄ちゃんって呼ぶからね」

「うん、それで助かる」

「ではお先に行って参ります」

「了解」

「なーに?わしが危険な真似をさせるとでも?」

「いや、さすがにそれはないと思うけど、リリーはこう見えて意外と頑固だから」

「ただいま戻りました!」

「もう?随分早いね、結構深そうだが」

「安全は確認しました、後はくぐれば分かります」

「リリーまで?わかったよ、じゃあ行くね」


この深さであのスピードはちょっと異常なぐらい早い、大丈夫かな?てか俺っていつからこんな心配性になったんだろう、ガルア様もリリーも安全だと言ってるのに、二人を信じよう。


入口を通過したすぐ、なんか全身に薄い膜が包まれたかのように。次の瞬間、目に映した景色は洞窟とか暗い環境じゃない、森に囲まれた、結構大き目な平地の上に立派な邸宅、まるで洋風建築みたいに赤いレンガの壁、デカいな窓ガラスと扉。


「なんだここは?すっげぇな。でも俺は確か洞窟をくぐろうとした、どういうことだ?」

「いわゆる転移魔法じゃ、すごいでしょ?」

「そっか、転移魔法もあるんだな、もっといろんな種類の魔法を勉強しないと」

「それにしても素晴らしい魔法ですね、ガルア様。憶測ですが、この転移魔法は特定の人にしか発動しないのではないでしょうか?」

「あちゃー、バレじゃったか、さすがリリーちゃん、勘が鋭いね。そうじゃ、この転移魔法の発動条件は基本わしが許可した人のみが対象となっている。だから気づかれることもなく、安心してここに住むことができるんじゃ、ちなみにここは地図のどこにもいない場所だよ」

「地図にも映さない?そこまで隠す必要あるのか?」

「そりゃまあ、かの勇者の修行場じゃからのー」

「ふーん、なるほど。ってえぇぇえええ!!勇者ってちゃんとあの勇者?百年前に召喚された勇者?なんでここなん?はぁー?」

「ほえーーー」

「ちょっとリリー、リリー?ほら、リリーもバグったじゃん」

「待て待て、うるさいのー、説明するからとりあえずお家の中へ」


「お帰りなさい!ご主人様!お嬢様!」


もう十分驚いたかと思ってはいたか、扉を押し開けたら、まさか両側にメイド達の整列が俺たちを待っている。


「あの…ガルア様?これってどういうことなん?」

「いやー、久々に客人、じゃなくって、新しい主人が来るから、この子たちも張り切って、盛大に君らを歓迎したいらしい、ちなみに彼女たちは人間じゃないぞ」

「それは見りゃ分かるでしょ、だって獣耳と尻尾あるもん」

「その通り、この子たちは全員獣人族で、昔ある事件で勇者に救ってもらったのじゃ、それからずっとこの館のメイドとして働いてる」

「え?でも勇者って百年前の人じゃん、勇者はともかく、メイドさんたち長生き過ぎんか?」

「獣人族は100歳越えた頃から成人じゃからのー、これぐらい常識じゃぞ」

「こっちの世界の常識知るわけないだろう」

「うむ、まずは二人を紹介しよう、君たちの新たな主人となる満人くんと使い魔のリリーちゃんじゃ、仲良く過ごそうな」

「えっと、風見満人です、急に主人になっちゃったけど、その、皆さんは別に気を遣わなくても、今まで通りに過ごして大丈夫だから。ほら、リリーも自己紹介して…まだバグってるのか。とりあえずこんな感じで、よろしくお願いします」

「お久しぶりですガルア様。そしてお初にお目にかかります、ご主人様、メイド長のセフィーナ·ゼロナインと申します、今後ともよろしくお願い致します。家事、掃除、料理などの責務は全部私たちがこなすので、ご主人様とお嬢様は何もしなくてよいんです」

「だめぇ!満人様の料理担当は私の役目ですから」

「どんなタイミングで正気に戻るんだよ、ったく」

「改めてよろしくお願い致します、お嬢様。さっきのご要望については申し訳ございませんが、いくらお嬢様とは言え、全部をお任せきりにするのはお断りにさせていたします、ですので調理の手伝いくらいは許可してください。」

「うん、分かった。すみませんセフィーナさん、さっきは言い過ぎました、一緒においしいお料理を作りましょう」

「お気にしないでくださいお嬢様、そして理解してくださってありがとうございます。昔奴隷だった自分たちを救い、受け入れまでしてくださった勇者様の恩を報いたくて、こうしてメイドとなって働かせて頂いていますが、それでも自分たちはちゃんとプライドを持って、毎日の仕事をこなしています」

「そうなんだ、まさに職人精神ですね、さすがメイド長」

「申し訳ございませんが、ご主人様が言ったショクニンセイシン?とは何でしょうが?」

「あー、あんまり気にしなくていいですよ、セフィーナさん。満人様はたまに変なこと言いますので」

「いつまでホールに立ってるつもりだお前ら?」

「言われてみればそっか」

「メイド長として失格です、大変申し訳ございません、君たちも仕事に戻りなさい。ご主人様一行はこちらへどうぞ」


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