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番外編 勇気

【※読者の皆様へ】

今回のあとがきは、

「全ての読者様」にお読みいただきたいです!


1分も掛からないので、最後まで目を通してくだると幸いです。



 フレデリカは料理長の娘リリと話してる。


 宮廷料理人になるチャンスがあるのに、リリはそれをふいにしようとしていた。


「気持ちは、わかるわ。リリ……この世界はまだ、獣人に対する差別はある。わたくしだって、普段人前に出るときは、耳を隠す」


 獣人だから、という理由で差別される世界。

 そんな世界で、王宮に宮廷料理人として立てば、周りからどう思われるか……。


「ほぼ確実に、良い感情は向けられないでしょうね」

「うん……リリも……そう思う……」


 何をしても、二言目には獣人のくせに。

 そう言われて、周りから酷い扱いを受けるのは、目に見えてる。


「リリ……こわいよ。外に出たくない。ずっとこの、暖かなお屋敷で働きたい。ねえ……それってそんなにだめなことかなぁ?」


 泣きそうなリリの頭を、フレデリカは優しくなでる。

 目の前に居るリリは……かつての、超越者のもとにいたときの、自分とかぶって見えた。


 主人からのここを守れ、という命令に従い、奈落の底で、くるかもわからない侵入者から館を守り続けた日々を、思い出す。


「だめでは無いわ。でも……そこは本当に最良の場所かしら?」

「…………」


「そこに居たいと心からそう思ってるなら、そうしたほうがいい。でも……外に出るのが怖いからって理由で、その場にとどまるのは……やめたほうがいい。絶対に、辛い思いをする。外に出るよりも、ずっと」


 気が遠くなるほどの孤独と苦痛を味わってきたフレデリカだからこそ、そういうアドバイスが口をついたのだ。


「リリ。あなたが外を怖がる理由はよくわかります。けどね……」


 ふふっ、とフレデリカは笑う。


「あなたは、そんな怖がる必要ないのよ。なぜなら……あなたは、アクト・エイジにその実力を認められた存在なのだから」


 アクト・エイジ。

 世界を救った、陰の英雄。


「そんな彼が認めた人物なのです、もっと……誇りに思いなさい、自分のことを」

「…………」


「それとも、リリにとってマスターは、取るに足らない人物?」

「そんなことないっ! ご主人様は、すごい人だもん!」


「なら、彼の言葉を信じましょう。すごい人が、すごいって言ってくれてるんですから。……それに、暗い未来がその先にあるのなら、マスターの目がその道を見抜いて、貴方に教えてくれてるわ」


 未来を見通す魔眼を持つ、彼が……大丈夫だと言ってる。

 なら……未来は大丈夫。フレデリカは、そう言いたいのだ。


「……わかった。リリ……やってみる。ご主人様を、信じてみる!」

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