番外編 リリの迷い
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
エドワードからの提案。
宮廷料理人として働かないか……というもの。
その日の夜。
俺は……寝室ではなく、食堂で新聞を読んでいた。
「あ、あの……ご主人様」
料理長の娘、リリが、俺の元へやってきた。
リリは俺が寝てると遠慮して、話しに来れないだろうと思い、ここにいたのだ。
「ああ、リリ。今日はご苦労だったな。美味かったぞ」
「あ、ありがとう……ございます……」
いつもなら喜ぶリリだが、浮かない顔をしていた。
「まあ、座れ。何か話があるんだろう?」
「は、はい……」
椅子を引いて座るように促す。
リリがちょこんと座る。
俺は新聞を折りたたみ、リリが言い出すのを、待つ。
やがて……。
「……ご主人様。あの、話……ご主人様が、斡旋してくださったのですよね?」
あの話とは、宮廷料理人にならないか、という話のことだろう。
まあ言うまでもなく俺が斡旋したのだが。
リリは、多分迷っているのだろう。
どちらかというと、断る方向へ、天秤が傾いてる。
……ゆえに、斡旋したのが俺だった場合、俺に迷惑をかける……。
とでも思ってるのだろうな。
「さぁな。エドワードがおまえの料理を食べ、気に入った。事実としては、それだけだ」
リリの飯は美味い。そしてエドワードが気に入った。そこに嘘はないのだ。
「だから、断りたいなら、断れば良い。俺のことは気にせずな」
「……!?」
リリが目を丸くした。
「おまえがしたいようにするがいい。俺は止めないし、非難もしない」
俺は立ち上がって、リリの頭をなでる。
「もう一晩よく考えろ。ただ……ひとつ。断るにしても、自分にだけは嘘をつくな」
「自分に……うそ……」
「ああ。自分に正直に、な」
そう言って俺は食堂を後にする。
ドアの向こうには、俺の妻、フレデリカが立っていた。案の定な。
フレデリカは苦笑しながら言う。
「言葉が足りませんよ」
「そうか。なら、任せる」
「ふふっ♡ 御意♡」
フレデリカが食堂へと入っていく。
まあ、あとはあいつがなんとかするだろう。男の俺より、女のあいつのほうが、話しやすいだろうからな。
【★大切なお知らせ】
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