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番外編 うるさい女



 ほどなくして、俺たちを乗せた馬車は、獣人国ネログーマの首都、エヴァシマのとある場所へと到着した。


「おお! なんとも立派なホテルですね。マスターが泊まるにふさわしい!」

「どこの目線で語っているのだ」


 確かに立派なホテルだ。

 満天星ホテル。ふむ、スターライトめ、立派になりよって。


 ホテルの前には複数人のホテルマンが立っていて、お辞儀していた。


「アクト・エイジ様。お待ちしておりました。さぁ、どうぞ中へ。支配人がお待ちです」

「ご苦労」


 俺たちはホテルマンに連れられ、使用人のいる部屋へと向かおうとしたのだが……。

 魔法エレベーターのホールまでやってくると、一人の女が駆け寄ってきた。


「アクトはーーーーーーーーーーーーーーん!」


 ばさ! と翼を広げ、そいつはジャンプすると滑空した状態で俺に飛びつこうとする。

 フレデリカは一瞬で俺の前にやってくると、その翼の生えた女を捕縛し、地面に倒す。


「何をしてるのですか、スターライト」

「おお! フレデリカはんやないか!! おひさしゅうです!」

「ええ、久しぶりです。そして今は、アクト様はわたしの、わーたーしーの! アクト様です。そして妻のフレデリカ、つーまーの! フレデリカですので、そこのところよくご理解いただけますと」


 はいはい、と女がうなずくと、フレデリカが拘束を解いた。


「いやぁ、久しぶりですわ、アクトはん」

「スターライト。元気そうだな」


 この女は、スターライト。

 翼人族という、亜人だ。


 見た目は人間だが、腰のあたりから漆黒の翼を生やしてる。

 黒い髪に、狐のような細い目が特徴的である。


「繁盛してるようだな」

「アクトはんのおかげさまで、満天星ホテルは、全世界でトップのホテルグループにまで成長しました。あなた様のおかげです! ほんまおおきに!」


 俺のおかげではなく、こいつが頑張った成果なのだがな。


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