表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

190/229

番外編 化け物に化け物の面倒を見てもらう



 ヘンリエッタは馬車に乗って、ウルガー、そしてローレンとともに、王都へと向かっていた。


「の、のうローレンよ。本当にうちにくるのか?」

「うむ! ギルドの役に立ちたいぞ!」

「そ、そうか……」


 ヘンリエッタは内心で大きくため息をついた。

 この、有り余るパワーの持ち主が、ギルドに加わる。


 ただでさえ今のメンツには、やばいのが多い。

 そこに輪をかけてやばいローレンが加わると、ヘンリエッタの心労はさらにますだろう。


 制御できるだろうか、この化け物を……。


「む! 待てよ……そうじゃ!」


 ヘンリエッタは名案を思い付く。


「わしで無理なら、任せればよい!」

「ぬ? 何を任せるのだ?」


 そうだ。なにも自分が直接面倒を見なくていいじゃないか。

 化け物には、化け物を。


「ローレンよ。王都についたら、先輩を紹介してやろう」

「おお! 先輩! して、どんなやつだ!」

「規格外の力を持ちながら、その力に自覚的じゃあない変わった子じゃ。いい子じゃけども」

「おお! そんなひとがいるのか! その人に面倒を見てもらえるのか! たのしみだ!」


 すまん、と内心で彼に謝るヘンリエッタ。

 面倒を押し付ける形になって。


 いやでもしかし、彼もまた化け物。

 化け物同士なら、うまくやってくれる……よね?


 こうしてヘンリエッタは、新たなる爆弾を抱えたまま、王都へと戻るのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ふたりの出会いが掛け算にならないことを祈ってます
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ