表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

167/229

167.信じる心

【★☆★読者の皆様へのお知らせ★☆★】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。


 魔王となったドストエフスキー。

 かつて存在した魔神。それが彼の正体である。


 魔神。それは人間やモンスター、魔族を遥かに超越した力を持つ、上位の存在体をさす。

 ドストエフスキーにとって地上にあるすべては、自分より下だと見下していた。

 だが……。


(なんだ……この男は……!)


 ドストエフスキーは驚愕する。目の前で剣を振るう、化け物の勇者の姿を。

 勇者ローレンス。超勇者と呼ばれることもある。


 パワー・タフネスなど、すべてのステータスが人間を凌駕する、まさに化け物だ。

 こんなのが地上にて、人間を名乗っていいわけがない。


 魔神であることをすて、さらなる上位の存在である天羽にかしずき、手に入れたこの異形なる力と体。

 それをもってしても、ローレンスを殺しきれないのだ。


「ふざけるなふざけるなふざけるな……! なぜ死なぬ! どうして生きてる!?」


 天羽から与えられた凄まじい魔のエネルギーを、圧縮して体を動かしている。

 無限に近い数の触手が目で追えないほどのスピードで襲い来る中……。


「ぬぅ! ぬぅん! ぬぅううん!」


 ローレンスは時に触手をかわし、ときに切り払いながら、平然と接近してくるのだ。

 相手が間合いに入った瞬間に強烈な一撃が襲ってくる。


 体を触手にすることで斬撃は無効化できる。だがそうすると……。


「絶空無尽剣!」


 ローレンスもまた、無限に等しい回数の斬撃を放ってきた。

 この奥義は【回数】という概念を斬ることで、無限の斬撃を相手に与えるという技、らしい。


 もはやあやつの攻撃は人間の所業を遥かに超えていた。

 たかが人間が、魔神を超越した自分を、超えようとしてる……。


「いい気になるなよぉ! にんげぇえええええええええええええええええん!」


 このまま粉みじんにされてたまるものかと、ドストエフスキーは体をさらに微粒子レベルまで分解。

 それは敵の体の中に入り込んで、体内から細胞を破壊する。


「がハッ……!」


 ようやく、ダメージらしいダメージが入った。いかに鍛えようとも、内臓までは鍛えられない。


 それが人間だからだ。


「さっさと消えろ! 折れろ! 這いつくばれ!」


 だがいかに体内であばれようと、ローレンスが倒れることはない。

 すぅ……はぁ……と深く呼吸をすると、一瞬で体の代謝を極限まで高める。


 汗の中の老廃物として外に無理矢理だされる。なんて化け物なんだろうか……。

「げほっ! ごほっ!」


 だが体には深刻なダメージを与えられた。

 しかも味方の回復術師は、ようやっと力尽きて倒れている。


 立っているのはローレンスだけ。その彼もまた、ふらふらで、もう少しで倒せるところまできた。


 ……だというのに。


「なぜ……そんな目をしてるんだ……!」


 全くもって絶望に沈んでいない。彼は最初から最後まで、未来を……見据えている。


「アクトさんが、助けてくれるからな」

「あくと……あくと、えいじいいいいいいいいいいいいいいいいい!」


 思えば自分の計画を、いつもアクトに狂わされていた。

 やつもただの人間のはず。だというのに、だというのに……!


「アクトさんは、必ず希望の道を作ってくれる。おれは……待つ! 必ず来ると! 信じて待つ……!」


 仲間が皆倒れ、自身もボロボロで、今にも死にそうになってもなお……。

 ローレンスは恩師であるアクトが、助けてくれると信じていた。


 恐ろしい、精神力である。


「もういい……くたばれ……!」


 ドストエフスキーは体を変形させる。

 体は人型を保っている。右腕が、おぞましい魔剣へと変形していた。


「【直死の魔剣】。これに斬られたものは、いかなる方法を持っても蘇生不可能のダメージを負う。わかるか? 斬られたら死ぬんだ!」


「知らん! おれは……死なぬ!」


「ほざけ! 死ねぇえええええええええええ!」


 ドストエフスキーが直死の魔剣の振るう。

 ローレンスもまた大剣を振るった。


 だが溶けたバターのように容易く、ローレンスの剣はきられる。


「ひゃはっはあ! 死ねぇえええええええええええええ!」



 

【★☆★とても大切なお知らせ★☆★】


新作投稿しました!

タイトルは、


『【連載版】神眼持ちの【獣医令嬢】は破滅を回避し静かに暮らしたい〜バッドエンドな未来を回避するため、辺境で動物のお医者さんはじめたら、何故か獣の国の王子様と神獣モフモフ達から溺愛・感謝されてます』


ページ下部にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!


リンクから飛べない場合は、以下のアドレスをコピーしてください。


https://ncode.syosetu.com/n4713hv/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ