第22章 シャール防衛戦Ⅵ
自分を追い込むために連続投稿です
(くそっ!くそっ!俺は…何の役にも立ってない!!!)
もはや立つ気力もなく、目の前の土を握りしめる。
(俺は…何も成すことが出来ないのか…)
目の前がぼんやりとにじむ。
意識がまた遠のいているのもそうだが、涙を流しているのだろう。
俺は何も変わっていない。
目の前で両親を殺されたあの時から…
何が勇者だ…
(俺は…こんなにも…弱い)
『……い』
そんな俺に問いかけているような声が聞こえた。
「…ん?」
『…おい、…者よ』
その声はどこかから聞こえているというより俺の脳内に語り掛けているようだった。
『勇者よ…力が欲しいか?』
その声がはっきりと聞こえるようになった。
「力…」
欲しいに決まっている。
ライヤーさんをあんな風にしたあいつを倒したい!
倒れたままの弱い自分はもう嫌だ!
『ならばそこにある剣の持ち手を持て』
先ほどの衝撃でライヤーさんが使っていた剣の持ち手があった。
「なんだか知らないが…俺に力を貸してくれ!!」
俺はその持ち手を握りしめた。
すると…
『おぉ…勇者よ、再び相まみえることができようとは…、力が必要ならば叫べわが名を!』
「いくぞ…デュランダル!!」
そういうと持ち手が輝き…
「くっ…なんだこの力は!先ほどまでは矮小だった存在がなぜこれほどの力を!!!」
俺は光に飲み込まれた。
そうして、俺の手には1本の剣が握られていた。
わずかに黄色がかった刀身に青い持ち手、持ち手の下には赤い宝石がはめ込まれていた。
その剣は握っているだけで力があふれてきた。
「聖剣!?さきほどまではなかったはずだ!それに聖剣は勇者にしか扱えないはず!」
「俺は…勇者だ。勇ましくも、強くもないかもしれない…それでも…俺は勇者なんだ!!」
疲労感と恐怖心がなくなる。
「勇者…そうか、やはり勘違いではなかったか!!!貴様は…」
「さっさと…くたばりやがれぇぇ!!!」
俺は加速の魔法で一気に近づき、アグニスに切りかかる。
「『エンドジブル・スラッシュ』!」
雷の魔法を込めたデュランダルの一撃は至高の一撃!
「ぐわぁぁ!!」
その一撃はアグニスの左手を斬り飛ばした。
「ぐぅ…よもや勇者の力がここまでとは…」
左手から大量の血を流しながらそれでもアグニスは立っていた。
「ぐっ…」
先ほどの一撃に力を使いすぎたのか、俺は逆に膝から崩れる。
「危険因子は今ここで殺さねば…」
「くっそ…」
今度こそ俺はアグニスの拳によって…




