腹黒悪魔の美少年( ♀)
題名通り美少年が出てきます。
黒髪おかっぱです。
ぐへへ
18/05/20 改稿しました
「ユリアちゃん。……今のは、夢じゃないのよね?」
「そうですよ、ソニアさん! 夢じゃないです! 現実です! 魔法です! 異世界です!」
蛇が焼け焦げ、動けなくなるのを見届ける。
それから、ソニアさんの言葉によって、じわじわと魔法を使った、異世界に来た実感が湧いてきた。
「ユリアちゃん、すごい! なんていうか、すごいね!」
「うおぉぉ。興奮しますね!」
ソニアさんと手を繋ぎ、その場でぐるぐると回る。
ぐるぐるぐるぐる
って、何してんねん!
さっきの騒ぎのせいで、もっとデンジャラスな動物が集まってくるかもしれないのに。
……私としたことが!!
逃げなければ!!
って、あれれ? ソニアさん?
「待って、ユリアちゃん。早とちりは禁物よ。
モンスターを倒したらまずはアイテムをゲットしないと。ね?」
あっ、はい。そうですよね。
って違う違う。
This is real. No, game.
というわけで逃げよう!?
ユリアちゃんまだ死にたくないよ!!
「落ち着いて、ユリアちゃん」
いやあなたが落ち着いて、ソニアさん!
鼻息が荒ぶってるよ!
「私は落ち着いてるし、鼻息も大丈夫よ。
……そんなことより、ユリアちゃん。よ〜く、頭を使ってみて。ここにいる人間は私たちだけ。
動物は火を恐れてここには来ないと思う。
ユリアちゃんが使った火花はすごく目立つから他の転生者がここに集まってくるはずよ」
そ、そうか! なるほど!
あっ、そうだ!!
「光の印」
パッと光に飲み込まれた。
ゆっくりと光が収集していき、一筋の線になった。
どやぁ。
振り返ってソニアさんを見る。
目が合うと呆れたように笑われた。
「よし、じゃあ、アイテム採取に取り掛かりましょうか!!」
「もう終わったよ、ユリアちゃん」
え、そんなバナナ。
ソニアさんを見ると両手に蛇の皮を持ってドヤ顔をしていた。
いや、まだあるはずだ!
あんなに大きかったんだもん!!
って、あるぇ?
蛇のいたところに肉が。
生肉。
と思いきやなんと!
ななななんと!
ステーキが!!
うへ。ぐへへ。我、腹減ったなり。飯、食べるなり。
「待て」
ワン!
「おすわり」
ワンワン!!
「はい、こっちがユリアちゃんの分ね。こっちは私の分」
ワンワンワン!
「よし、食べていいよ!」
あぁ、至福。これぞ天国。うましうまし。
……ん?
ステーキって、焼くよね。
焼くって、火を使うよね。
ここって、火、ないよね。
あれ、私、魔法使ったっけ?
「大丈夫よ、ユリアちゃん。ユリアちゃんほどじゃないけど、私も魔法を使えるみたい。
ほら見て、炎」
ランラランラララランラランラララララランララランラララララン
上手に焼けました!!
「火力が料理するのに丁度いいのよ」
なるほどなるほど。
私じゃあ、焦がしちゃうもんね。
ではでは、食事の続きといきましょうか。
「うっわぁ、いい匂い! 僕にも頂戴!」
あんた誰や。
人様の食事の邪魔しよんのか!? あぁん?
って美少年がいる。あぁ、尊い。
象牙の様な、白くてすべすべな肌をペロペロしたい。
はぁ、ぺろぺろ。
「そんなに怖い顔しないでよ。僕はメリチェイ=エーリンク。
お姉さん、ソニア=シュナルさんだよね。変顔してる君は誰?」
変顔なんてしてないもん!!
「ユリア=リーシェです。よろしくメリチェイ」
美少年だかなんだか知らないけど、人の顔を変なんていう人に敬称なんてつけてやるもんか。
「初めまして。よろしく、えぇっと」
「メリィでいいよ。ソニア姉さん、ユリア、よろしく」
むむっ、笑顔が眩しい尊い。しかし私は騙されない!
こいつ、天使の皮を被った悪魔だ!
「よろしくメリィ。姉さんって付けなくていいよ」
とソニアさん。
「よろしくメリィ。姉さんって付けてもいいよ」
と私が言う。
「ソニアさんはお姉ちゃんって感じだから、姉さん呼びしたいな。僕が妹は嫌?」
おいこら無視してんなクソガキ!
「う、ううん。嫌じゃないよ。じゃあ、メリィは私の妹ってことで」
あぁっ! ソニアさんまで!
「わ、私もソニア姉さんって呼びたい! 」
「僕の方が先にソニア姉さんの妹になったんだからユリアは僕の妹だよね」
な、なんだと!!
「どう見たってメリィの方が年下でしょ!」
「は? どこが。どう見たって僕の方が年上だよぬ。まぁ、譲歩して同い年かな」
ぬぬぬぅ。
ぽん、ガシッ。
「二人とも、ストップ。とりあえずご飯を食べましょう」
……ソニア姉さん、少し怖いです。
のほぉ。腹一杯だべ。
「あー、お腹いっぱい。美味しかった。ご馳走さま」
「お粗末様でした」
「ソニア姉さんは料理上手だね」
「獲物を仕留めたのはユリアちゃんよ」
「へぇ〜」
ドヤァ。
今のうちに威張っておこう。
「何その顔。ちょー不細工」
「か、顔がいいからって調子に乗るなよ!」
「別に調子乗ってないし。事実言っただけだし」
じ、事実、だと! 私が不細工なのが事実だと!
ふ、ふんだ! もう知らないもんね!!
勢いよく右を向くと、赤い目と目が合う。
あ、あれはもしかして猛獣さんなのでは?
「ユリアちゃん? どうしたの?」
「ソニア姉さん……。猛獣さんがこっち見てる」
「え?……に、逃げる?」
「いや、もう無理でしょ。なんとかならないの、ユリア。獲物仕留めたんでしょ?」
「え、えと、えぇっと噴火」
毒舌腹黒小悪魔系美少年っていいよね。
尊い。
何気に作者はメリィが今出てるキャラの中で1番好きだったりします。
闇落ちしたら最高。好き。
うふふ。ぐへへ。