後書き※ネタバレ注意※
連載一年八ヶ月にて『フィンネルの紅剣』が完結を迎えました。私生活で色々とあり一時期更新できない時がありましたが、こうして完結できたことをとても嬉しく思います。
作品の構想は2011年、東関東大震災の日に見た夢でした。
私は当時栃木県の高校生で、地震発生当時は英語の授業中でした。終わらない地震に恐怖をあまり抱かなかったのは、友達がそばにいて家に帰ったら家族が温かく迎えてくれたからでしょう。ロウソクの明かりを頼りに家族で談話するのはなかなか楽しかったかもしれません。
まあそんな日に見た夢がこの話のプロローグにあたる「少女がフィンネルという人物の姿を探すものの見つからず、色々あって一人の青年と契約を交わす」という話でした。その後にむっちむちの女の子が青年とイチャイチャするという部分があったのですが、本編ではそんな描写一切ありませんし、恋愛の「れ」の字もありません。なむなむ。
プロローグの話しか決めていなかったし、終わり方も決めていないのに作品を書き出すなんてなんという見切り発車。『侵食されしケレブレム』を書いていたので、『フィンネルの紅剣』を正式に書き始めたのは2012年になってからという。
私が小学生の頃から温めている話に『精霊世界コルグレス』という物語があります。精霊世界を舞台にしたファンタジーです。今のところ本編は第五世代まであり、全世代を書ききるには最低でも10年はかかるはず。上手くかけるかは別として、私が人生をかけたい作品だと思っています。
『フィンネルの紅剣』はプロローグ以外なんにも決まっていなかったので、『精霊世界コルグレス』に絡めることを決めました。リンネ・フレイとい超人のおかげで強引に話を持っていけましたからね。
書き直すとしたら、紅葉を中心とした文章に切り替えたいです。颯瑪とニ大ヒーロー的な感じで書き進めてきましたが、颯瑪は悩みをもたない天然でおおらかな子なので成長しません。対して紅葉は敵意を撒き散らし躊躇いなく人間を殺せる子です。今作で最も成長したのは紅葉だと思います。
あとエミルやクライムというサブキャラにもスポットを当てたかった。にゃんにゃん。
書き始めはPV数も少なかったですが、多くの方がツイッターで拡散してくださったおかげでこの物語に触れてくれる方が増えました。とても感謝しております。
『フィンネルの紅剣』は俺TUEEEとか異世界に飛ばされたとかいう人気内容ではないので、期待させてしまったら申し訳ありません。
でもやはり作者としては感慨深い作品となりました。テーマとか考えていなかったのですが、「戦い」に落ち着いたと思います。自ら挑んだ戦い。どうしてもしなければならない戦い。他からの圧力による戦い。ほとんどの人は「戦う」ということについて悩んでしまうものだと思います。行動力がない、挑戦意欲がないというよりはその行動をした後の結果に怯えてしまう。「戦う」上で犠牲にしたものもあるでしょう。しかし得たものもあるでしょう。そういう意味での戦いの物語です。
最後にちょっと年表的なものを載せておきます。
これからも『精霊世界コルグレス』シリーズを展開していくので、目にとめてくださったら幸いです。
『フィンネルの紅剣』時代:第三~第四世代 コルグレスの分岐世界
☆精霊世界コルグレス
世代 | 該当者
第一世代 | なし
第二世代 | フレイ エンド カノル トウド ラスボス(名前つけていなかった)
第二~三 | リンネ
第三世代 | なし
第三~四 | 颯瑪、その他『フィンネルの紅剣』に出てきた人間全員
不明 | 紅葉(フレイよりも前に作られたが、正確な時代は不明)
| ラグリ(カノルを知っているため、第二世代以降確定)
| エミル(リンネを知っている。第二世代以降?)
閲覧ありがとうございました。