表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界攻略のススメ  作者: 渡久地 耕助
番外 異世界はつらいよ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

135/238

必勝の心構え

*印は引用したセリフに使っています。



アキラside


闘技場の修復が済むと同時に小休止も終わり、試合が再開される。



 そして今の俺は、暗器を隠し、戦闘スタイルを撹乱させる為に着用していた白魔導師のフードコートを脱ぎ去り、黒の皮鎧と黒のパンツ、籠手を装備した姿だ。


 


 残りの二人を倒す為の算段はつけてきた。


「じゃ、いっちょ行ってくるわ ナミ。」


「いってらっしゃい」

 

 可愛い女の子に行ってもらいたいセリフ ベスト10に入る言葉を受け、戦場へと向かう。



 そして以外と言うか、次の相手は一番の実力者とされるアルマンが出てきた。


「次はお前か…てっきり最後に出てくると思ったが?アルマン。」


「実は公平を期してクジで順番を決めてたんですよ。 クジ運の無さに嘆いていたんですけど、君のスタイルを良く見れたのは行幸でした。」


 公平ね……円卓の名が差す通りこいつらに上も下も無い。


 義勇軍は武装を許された民兵なのに対し、ギルド職員は軍人、役人で構成される。 その中でも優秀な民兵、軍人、役人はリンを始めとした各地方ギルドのスカウトが才能、実力、功績を認め、騎士として取り立てられた叩き上げの忠義の騎士。俺が入るかもしれなかったギルドの精鋭部隊。


「フフ、君の本当の力を引き出せる位には頑張ってみるよ…アキレウス。」


「クックック。負ける気なんてサラサラ無いって顔して良く言う。」


「それは、やるからには勝たないとね?」


「……やるからには…か」


 誰もが見とれる笑みだが、内心、戦いたくてウズウズしてい闘気を発している。


 「それでは第三試合 アキレウス対アルマン! 始め!!!」


 まぁ俺もだがな!!


アキラside end 


 


 

□ ■ □ ■ 


 開始と同時に、行き成り奇策を売ったのはアキラだった。


 槍を手放し、【投擲】スキルに分類される小石を飛ばす【指弾】を放つ。


 両手を使っての計16発もの小石を飛ばす。その全てが魔力で覆われて強化された弾丸であるのは言うまで無い。


 だが、アルマンは棍棒を回転させて弾丸を全て弾くことに成功し、無手となったアキラに反撃を加えようと試みるが、アキラは地面に落下する途中の槍を右足で器用にも救い、石突を蹴り飛ばして槍の投擲を放つ。


 第二撃の槍の投擲を棍で受け止めてしまい、槍が棍棒に突き刺さりそれだけに留まらず、両断し、頬を掠め、闘技場の壁に突き刺さってようやく止まった。


 武器を失ったアルマンにアキラは背中に背負った双剣を抜き放ち、止めとばかりに双剣の猛襲を掛けるが、アルマンは格闘術を用いた接近戦でこそ真価を発揮する。空いた両手に装備した手甲で双剣の攻撃を全て拳、手甲で捌き、反撃する。


 これ以上の猛攻撃は無駄と悟ってアキラが後方に飛びのき、アルマンから距離を取る。 


 アルマンも追撃を掛け様と踏み込もうするが、地面に撒菱(まきびし)が撒かれていることに気付き二の足を踏む。


 


 試合開始早々、暗器を隠せる白魔導師の制服を脱いだことで暗器に対する警戒心を緩めた心の隙を突き、正面から指弾、投槍、双剣での猛攻撃を仕掛け、武器を破壊し追い詰め、距離を取る為に後方に下がると同時に追撃を封じるために撒菱(まきびし)までばらまく周到さを見せ付けるアキラ。



 その猛攻撃に武器を犠牲に全て捌き斬るアルマン。



 両者の攻防に息を飲んだ観客だが、遅れて大歓声が沸く。


『す、凄い凄すぎる!! これまでとは打って変わって、正面から相手の意表を突く、連続の暗器攻撃に続き、双剣の猛襲、足止めのトラップを仕掛けるシーフ職のスキルが冴えるアキラ選手!! 対して一撃必殺とされたアキラ選手の攻撃を全て防ぎきり全くの無傷のアルマン選手!! 余りの速さに実況がついていけませ~ん!!!』


 実況の声を耳にし、アルマンは黙考する。


 ベルナールの体を診た時、刺し傷と睡眠薬が使われた事が分かり、派手な大技の中に斥候職が使う暗殺、暗器を用いたトリックがあると警戒していた。


 だが、正面から奇襲は来ないという 自身の盲点を突いた二段構えの投擲で棍を破壊され、双剣での猛攻、さらに後退したと見せかけて自分の武器だけでなく機動力をも奪わんとする罠まで張り巡らせる周到さに感嘆した。 


 卑怯とはなじらない、正々堂々と戦うと豪語するのは世間知らずの素人が行うもので、自身より強い相手と戦う際にはこう言った奇策や時には卑怯とされる手段を使わねば勝てないのだ。


 何を仕掛けてくるか分からない相手こそ、最も脅威な敵である。


 魔物には攻撃パターン、習性を知れば勝てない相手では無い、正道の剣術、魔術を持った物も、型さえ知ってしまえば勝つことが出来る。


 だが、アキレウスには何をしでかすか分からない脅威があった。そんな難敵を前に中途半端な行動は命取りになる。


 故に追撃が出来ず二の足を踏んでしまったのだ。

 

 ・

 ・

 ・

 結果的に其れがアルマンの敗因になる。


 彼は足の負傷を気にせずアキラに突っ込むべきだった。


 なぜなら…


『あ! あーっとアルマン選手突然、倒れていしまった――――――!? これは一体どういう事だ~~!?』


「種明かしといこうか…


 端的にいえば、毒、『状態異常攻撃』だ。


 至近距離では爆発する槍を投げないだろうという考えと二試合目での戦いで『槍には爆薬が入っている』という『先入観を利用した罠』だよ。槍には爆薬では無く、毒薬を仕込み、槍を手放したことで、投擲の手段が無くなったという思考の死角を着いた攻撃、掠っただけでは毒も微量で周りも遅い。


 だから双剣でラッシュを掛け、毒が体に回りやすくするように激しく運動をさせてやり毒が回る頃合いを見計らって後退し、マキビシを巻いて時間を稼ぐ。


 マキビシは単なる足止めでは無く、警戒心を持たせる為、罠という分かりやすい小道具で『何をしでかすか分からない難敵だ』という警戒心を起こさせ、次の行動を躊躇わせる『心理的トラップ』だよ。 結果 時間切れになって、毒が全身に回り、倒れる。」


 そして仮に最初の槍を外していても、指弾につかった小石、双剣、マキビシ全てに同様の毒が塗られており、双剣の猛攻で毒が至近距離で巻き散らかされるのでどの道、この結果になっていた。


 アルマンがアキラに勝つには全ての攻撃を回避するか、毒による耐性か無効化するスキル、アイテムを使わなければならなかった。


 毒を受けても、捨て身で掛かればまだ、勝機はあったのだ。


 もっとも、それをさせないのがアキラの腕であるのだが。




*「あとこれは忠告だが「やるからには勝つ」って一見尤もらしいが、目先に勝負が無くても常に備えていられる者が真の強者だろ? (by北条沙都子)」

 



 そしてリンが倒れたアルマンに駆け寄り、続行可能か確認を取る。


「アルマン、戦闘不能! よってアキレウスの勝利!」




「後一人か…」

次回、VS謎の鎧戦士


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ