これは午後十時から、午後十一時にかけての出来事
投票よろしくお願いします。
前回のあらすじ、俺はもうダメかも知れん。
22:00:01
22:00:02
22:00:03
はい、全員とAまで済ませたアキラです。
ぐ、まだだ、まだ引き返せる!
口移しを親鳥が雛に餌を与える微笑ましい図に差し替え脳内補完するんだ!
「無理ありませんか?」
「やかましい」
口移しの行為はだんだんエスカレートし、俺の膝に座り、正面から抱きつく形で口移しまで、発展しており、食事では無く、プレイの域に到達している。
明らかに食事の空気ではないピンク空間だ。
其れを交互にしているが、もう限界だ・・・
「ご馳走様」
この言葉で、若干名、瞳を潤ませる者、多数。誰とは言わんが、諦めなさい。
これで俺の拘束時間は一時間経った。
あと、23時間
共有する時間は一晩で、明朝の6時であと8時間・・・・・・十一時までの一時間を身を清める?時間として、今晩の残り7時間が地獄と化すのだが・・・・・・それは始まりに過ぎない。
入浴まで彼女達の世話になると歯止めが効かなくなるし、本番はベッドでな?と何とか、彼女達を説き伏せ、一人入浴する機会を得た。
なるべく、時間をかけて風呂に入ったが時間稼ぎにもならん・・・・・・もう、足を軽くステップでも踏めばいいのか、足取りを重くすればいいのか分からん。
そして、俺はギルド内の寝室へと一人向かう。
食事ですらああなるのだ。 本番が阿鼻叫喚、酒池肉林、絶倫無双となるだろう。
というか皆さん少し、正気を失ってはいませんか?
「・・・正気?」
そうだ、昼間にいきなり始まった俺を賞品にかけた争奪戦。
イザナミは何故、これを容認した?
カグヤも俺を拘束するなんて普段からやっている。
態々、ライバルを増やすような真似をする筈がない。
ルーにしても、あいつは本来、こういうバカ騒ぎを嫌う人間(女神)だ。
参加しないまでも、あの時のマリアの提案に乗るようなやつでは無い。
クレア、ノエルも俺に好意を抱いていたのは知っていたが、あそこまで狂信的、盲目的に恋に暴走する程では無かった。
そもそも、アリシア、クラリスに至っては部隊まで導入し、リンも暗部を動かしていた。
いや、この三人はシラフでもやりかねないか?
こんな真似をして一体誰が得する。
俺か?
いや、確かに困惑はしたが嬉しい。
だが、客観的に見てどうだ?
もし、今回の事で全員とネンゴロになったとしよう。
何が起きる?
カグヤ・・・・・・は今更だ、同じ日本人だし、どうこう言われるならとっくの昔に戦争になってる。
クレア・・・・・・道徳的に問題あるだろうが、最悪、俺個人が攻撃されるだけで済む。
ノエル・・・・・・ファンクラブが騒ぐだけだし、排他的な故郷とも縁が切れてるので問題なし。
リン、アリシア、クラリス・・・・・・親が許可しているし、実は何の問題もない。
テレサ・・・・・・特に国家絡みでも無いし、これも問題ない。
ルー ・・・・・・ロマリアを敵に回す危険性あり だが、今迄なんの干渉も無い為、杞憂か?
ナミ ・・・・・・今更、なんの問題も無いだろう・・・・・・契約状態では子を孕むことも無・・・・・・
まずい、今の俺はナミとの契約を解除している。
しかも満月は霊力が上がると同時に、危険日、排卵日に相当する時期だ!
この状態でことに及んだら、ナミとの間に魔王の息子と新たな大精霊の候補の娘が生まれ、ルーとのあいだにも勇者と光の大精霊の御子ができてしまう!
誰だ、誰が仕組んだ!?
魔王、闇の勇者が新たに生まれれば、戦争が勃発する。
戦争を起こさせないためにいろいろ仕込んできたのに、其れをぶち壊そうとするとは・・・
いや、こんなことを企み、実行する奴は!
「あ~あ、気づいちゃったっスか。」
・・・・・・もう、帰ったはずの少女。
あの時、俺が逃げ出したとき、ルー、カグヤ、ナミと行動していた人物。
俺があいつらから、目を話した一瞬の隙をついたあの時から、全てが一変した。
「・・・・・・マリア」
七英雄、悪魔使いのマリアが、そこにいた。
「雰囲気に流されて食べてしまえばいいものを・・・・・・せっかく本命以外にも候補を増やしてあげたんッスから楽しめばいいのに。」
なんでここにいる?とか、何のことだ? なんて言葉は口にしない。
俺には疑念が核心へと変わっている。
ここに来たのが証拠だ。
「穏健派とはいえ、やり口があざとすぎないか?」
「・・・・・・貴方はいろいろ鋭すぎるんッスよ。 只の事故のようなものでこの世界に来たと思っていれば良かったのに、この世界を調べ続けて、黒幕の存在に気づくんスから。」
この子のスキルに固有スキル【精神感応】は相手の精神に干渉する能力、心を読むだけでなく、操ることも、幻術や催眠をかけることなど、造作もない。
召喚者は、自然物である大精霊に干渉は出来ない。
だが、ナミは俺の魔力、と複製の法則で受肉し、ルーは古代のままから肉体を保っている。
彼女たちは既に大精霊というカテゴリーだが、大精霊という魂を受ける器、人間の肉体を保持しており結果、ナミとルーは彼女の思念波の影響を少なからず受けてしまい、思考を誘導されたのだろう。
「今回の騒動で魔王が生まれて・・・・・・それらを口実に戦争を起こそうとする輩がまだいるのを知ってて起こしたのか。君の親友や世話になった人間がどれだけ死ぬんだろうな?」
「・・・っ!! 私は帰りたいんです! あの家へ、兄さんやお父さん、お母さんが待っているあの家へ、下校の途中だった。 あと10歩で皆がまっている玄関だったんだ! なのに、いきなり、地面に穴が空いてこんな世界に一年も放り込まれた!」
いつもの崩れた敬語では無く、本心からの叫び。
どうやら彼女の地雷を踏んだようだ。
「だから、もう一度戦乱を起こせば、帰してくれるって。しょうがなかったんだ! だから、アタシ、私は・・・貴方を洗脳して、魔王を再びこの世に呼び戻して、元いた世界に帰る!」
「君の思念波が俺に通じるとでも?」
「抵抗の意思を削って、眠らせるか気絶させれば洗脳なんて容易に掛けれるっすよ?それに・・・・・・」
この建物内のナミを筆頭にした女性陣が続々と現れる。
うん、湯上り、バスローブ、浴衣姿が色っぽいです GJ!
だが、目はうつろで正気の目ではない。
断じて、のぼせたとかそんな状態ではない。
悪魔使い・・・・・・精神感応がなせる技か、1000年前の歴史の再現だな。
「先生は女、子供に全力で戦えないッスよね? 死神なんて御大層な二つ名をつけて、どんな男か調べてみたら、人殺しになりきれない、甘ちゃんだった訳っす。 強さってのは武器の強さじゃないッス引き金を引く覚悟、度胸の事っス。」
勝ち誇る、マリア・・・・・・召喚術、魔力吸収のスキルでは無く、【精神感応】の固有スキルがここまでもものとは・・・・・・本当に固有スキルは超能力じみてくるな。
「アキラ 抱いて♡」
「せんせ 遊ぼ♡」
「アキラ様~♡」
全員が正気を失い、うわ言のように誘うように俺に近寄ってくる。
「男、冥利に尽きる状況だが、俺は惚れ薬や、幻術で操られた状態以外ならなお嬉しいね!」
「封印状態の貴方に勝目なんてないっすよ?」
そう、確かに俺は今、封印状態にあるし、結界で逃げれない・・・
だがな? この程度の封印で俺を封じられると思っていたか?
俺は両手、両足のバンドを外す。
すると、光の手枷、足枷が浮かび上がる。
「そ、それは!」
「お前らに配ったパワーアンクル・・・その何倍もの負荷をかける拘束具だ・・・ナミを受肉させる魔力、持久力を生み出すために俺は最初から封印状態にしてあったんだよ。 さらに盗賊、斥候はな?暗器位、普通に所持しているぞ?」
手をかざし、俺に何十にも掛けられた封印具に指の腹で引っかき、いとも簡単に封印を破る。
「な!なんで、スキルすら封じたのに、封印魔法が溶けるわけが・・・」
その言葉に、俺は両手を彼女に見せる。
爪、指の腹によく目を凝らせば、何かの粉末がびっしりと付けられている。
「指や爪に、【霊斬剣】を粉末にして接着剤で爪、指の腹、各所に仕込んでおいた。 いかなる魔法の拘束、封印なぞ、最初から通じない・・・そして、封印具・・・【開】!」
開錠を表すパワーワードと、共に拘束具が解け、臨界者を超える魔力が俺から溢れる。
今迄、溜め込み、せき止められ、文字通り臨界まで上がっていた魔力が力の奔流のように溢れ出す。
ホント、シリアス以外で全力を出してるな俺。
「言ったろ?この世界に来て、初めて本気をだすって。」
この日、最後の戦いが始まる。
22:59:58
22:59:59
23:00:00
バトルになりますが、皆さんのご期待(濡れ場?)にも応えますのでご安心を・・・
質問にあったのですが、人形師の田中にはビビ、セイラという養子がいます。旧作にもでており、華麗なるスパイ編にもビビだけですがチラッと出ています。
追伸 ログインして、赤文字で感想や活動報告のコメントがあるのを見ると励みになります。 いつもありがとうございます。




