これは午後七時から、午後八時にかけての出来事
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ありがとうございます!
前回のあらすじ、ゴミ虫が現れた。
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なんだ?視界がぼやけ、力がでな い
視界が明滅する、視線が低い・・・?
俺は倒れているのか?
いや、痛みは感じない・・・・・・というか頭がぼやけて、体中が熱病に犯された様に暑い。
病気、毒なんて俺に効くはずが・・・・・・
「や~っと効いてきたか・・・・・・風上が変わった瞬間に是れを振りまいたんだ。」
ボロ雑巾の様になった駆除屋が、膝をガクガクと笑わせながら、立ち上がり俺粉末の薬をパラパラと振りまく。
「高濃度の麻薬と媚薬の混合物だ・・・・・・ヒントはジョンから聞かされた君の錬成した【美味しい毒】だよ・・・・・・人間、苦痛に耐えれるし、毒に耐性も出来るが、快楽は難しい・・・・・・君は薬で快楽を得ようなんて人じゃないから耐性なんてあるわけないからな。 盲点だったろ?」
そう言って、自身も少量吸い込み、アドレナリンの過剰分泌で痛覚を麻痺させ、勝利を核心したニノマエが俺に近づいてくる。
戦いでは無い、ルール無用の狩り。
どんな物にも弱点が存在し、ソコを全力で突く・・・・・・
スポーツの世界でもそうだった・・・・・・相手の弱点をつくのは常識、むしろそこを残すのが、見破られるのが悪い・・・・・・
だがな?
子供達に笑顔を、女性には幸せを・・・
下衆な手口で自由を奪う?
もし、この方法が世間で使われていたら?
相手がナミやカグヤだったらどうなる!
下衆が! ゴブリンや触手持ちの魔物以上に許さんぞ!
源呼吸・・・・・・特殊な呼吸法・・・・・・中国拳法や仙人、過去の英雄や精霊の存在を研究、推測して編み出した、黒魔法の魔力、白魔法の魔力を同時に扱う技法・・・・・・賢者と呼ばれるひと握りの天才、英雄達が無意識に行うスキル。
身体能力の強化、黒魔法・白魔法の同時習得、老化遅延、魔力の物質化、状態異常の無効化の効果があるスキル。
荒い息を吐いていても、呼吸はできる。 毎日、毎月、毎年、年がら年中行ってきた。
ナミを受肉させるために、アンクルをつけて鍛え続けた・・・・・・
大きい吐息だからこそ、大量に新陳代謝をあげ、血流速度をあげ、コントロールできる。
動ける!動けるぞ!!
「【剣の鎧】」
「がッ!!」
ニノマエがひるんで、後退する。
肩、腹から血を流している。
だが、この程度じゃあ終わらんよ。
「|古より、この世界を守りし主よ《もしもーし?アキラです。今、暇?》
|猛き御身に我が身を捧げん《報酬は前払いで俺の魔力で》
|マナと混じりて顕現せよ《お腹いっぱいになったら出てこれるだろ》
我が敵を押し流せ《仕事の時間だ。》
大精霊 アクア!!」
無詠唱では無く、言霊、祝詞を合わせた詠唱により、召喚する。
同時に影転移でポルトガに設置した転移マーカーから海水を間欠泉の如く、噴出させる。
『用意がいいのぉ アキラよ 受けるが良い!【海龍吐息】』
「ぐあああああああああああああああああああ!!!」
瞬時に敵であるニノに向き直り、吹き出した水柱から水をひとすくいし口に海水を含み可愛く頬を膨らませ、水を吹きだす。
可愛らしさに反して、信じられないほどの高圧力で噴出される鉄砲水
明らかに口に含んだ水とは異なる量の水が体積を増やして、正に鉄砲水の威力で吹き飛ばされる。
その水の衝撃で吹っ飛ばされるニノ。
更に、水で周囲の毒物を洗い流すおまけ付きだ。
あまりの威力に星になって空の彼方に消え去る。
うわ~特撮の敵役みて~
『では、またの アキラ殿 ナミ殿にもよろしく。』
そう言って、分身体、仮初の肉体が解け、水と魔力が霧散する。
同時に海水を転送した転移門を閉じる。
吹き出た海水はしばらくして雨となり、降り注がれる。
雨が降りしきる中、カグヤに向き直る。
「待たせたな・・・・・・カグヤ。」
「ええ、待ちました。 それにしても水の大精霊とも契約していたのですか?」
「未契約だよ、召喚魔法の形式を使って悪魔ではなく未契約の大精霊に供物を捧げ、力を借りる術式だ効果も一瞬だが、威力は絶大だったろう。」
俺の帰還の鍵の一つの召喚術・・・・・・
術式は把握はした。後は元いた世界の座標特定さえできれば、帰還の目処が立つ。
だが、今はカグヤ、五将軍、カリサがいる。
小雨をふらせたが、どこぞの焔の大佐の様に雨ぐらいで彼女の【蒼炎】は消えない。
「いい月ですね アキラ様」
「露払いも終わりましたね・・・・・・湿気てますけど。」
ウチの同居人たちが来た。
「悪いね旦那~お嬢のためにここで捕まってくんない?」
「捕まえてもう一度、お姉さまに変身してもらう。 今度は一日中・・・」
「ミアータ・・・何だか怖いんだけど。」
「アキラもう逃がさないぞ」
悪魔の巣の一同も現れた。
「クックック、地獄の苦痛から復活した我が肉体・・・・・・そしてテレサちゃんのために、高値の天移魔法石で、海を越え、お前を制裁するためにやってきてたで!」
「お久しぶりです アキラさん。」
まさかの本体、田中・ヨシツグが、義理の娘のビビを引き連れやって来た。
とうとう、あの研究所から重い腰を上げた人形師の本体が到着したか・・・
「アキラさん! 私、諦めません!」
単身、精霊化したクラリスが翼を広げ、空から舞い降りる。
「アキラさんとの海水浴、諦めません。」
シスタークレアと、カサンドラ、ティファニアも現れた。
「壮観だな オイ」
戦女神チーム
カグヤ、ファン、カリサ+ビアンキ(飛竜)
闇の女神チーム
イザナミ、テレサ
光の女神チーム
ルー、クリフ、ベルゼ、ミアータ(アルマは不参加)
精霊連合
クレア、ティファニア、カサンドラ
人形師チーム
ヨシツグ(本体)、ビビ
そして、
「すまんなアキラ、賞金もなにもないけど、姫さんにつくわ」
「・・・・・・宮廷料理食べ放題。」
ガコライとアニが姫様についてきた。
「・・・・・・おい、親友?」
アニが餌付けされるのは仕方ないとしてお前は違うだろう?
俺たちの友情はどうなった。
「いや、この騒ぎがソロソロ煩くなってな? 夕方には終わると思ってたんだが、まだ粘るから引導を渡そうかと思ってな。」
「そんな!俺に何の恨みが!」
「山ほどあるわ!」
言ってみただけじゃん ムキになるなよ。
「一人、相手に動員する人数じゃねーよ。」
満月で強化された超越者一人、臨界者四人(七英雄二人)それに準じる実力者多数。
これなんて無理ゲー?
「全員叩き伏せる。 かかってこいや~!!!!」
俺の戦いはこれからだ!
未完!
■ □ ■ □ ■ □
結果・・・勝てるわけねーじゃん。
魔改造をフル活用しましたが・・・
裏技もフル活用した。
だけど、カグヤ一人でも手一杯なのに、精霊化を封じられ、満月でパワーアップした彼女達に勝つには少し無理があったね!
うん!善戦はした、田中は瞬殺し、ベルゼ君、クリフ、ガコライの男共に負けるのはなんか腹立つので優先的にボコにしたんだが、ルーの剣【回答者】で俺の切り札を封じられ、通常スキルと源呼吸で奮闘したが・・・精霊化した四人に勝てる訳もなく・・・更に、学園から、転移魔法石を使って飛んできたノエル、リン、アリシアが加わり、俺は負けた・・・
現在、ギルド内で俺は簀巻きにされ、縛られ、処遇待ちである。
俺は最強では無い。
だってこんなに震えているんだもの。
ああ、今夜は長い夜になりそうだ・・・・・・
19:59:58
19:59:59
20:00:00
ゲーム終了!
アキラの長い夜が始まる!




