新・私のエッセイ~ 第261弾:某・NHK大河ドラマからの、セリフの「文字起こし」エッセイ♪
・・・幕末に、
当時の不治の病、
肺結核に罹患し、
若くして命を散らした、
新選組の天才剣士・・・
『沖田総司』。
せまりくる死の予感の中、
やせほそり、体力が日に日に落ち・・・
ときには喀血しながらも、
それでも、
残された最後の日々を精一杯生きた、
彼・・・沖田と、
ともに支えあい、「一流の剣士どうし」として認め合い・・・
おたがいに敬意を抱いてきた斎藤一との、
せつなくもすがすがしい会話を、
以下に、2つ紹介します。
2つ目は、
沖田と斎藤との、
「実質的な別れのシーン」ですね・・・。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【沖田総司と斎藤一の会話・その1】
沖田:「斎藤さんは・・・なんで、見舞いにきてくれるんですか?」
(斎藤、立ちあがりかけて、じっと沖田を見る)
沖田:「いや・・・あの・・・うれしいんですよ。うれしいんですけど、なんていうか・・・『斎藤さんらしくない』から。」
斎藤:「・・・またくる。」
沖田:「私は、斎藤さんのようになりたかった。・・・ずっと思ってました。私は、斎藤さんを尊敬しています。
けっしておごらず、ムダぐちは叩かず、仕事はきっちりこなす・・・私は・・・あなたのような剣士になりたかった。」
斎藤:「やめとけ。・・・俺のようにはなるな。だから俺は、おまえを気にかけてる。」
(斎藤、クールに去る)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【沖田総司と斎藤一の会話・その2:縁側に仲良く座ってのシーン】
沖田:「来てくれて、うれしいです。」
斎藤:「・・・いつごろ死ぬんだ。」
沖田:「たぶん・・・夏の終わりぐらいかな・・・。」
斎藤:「おまえはいいな。」
沖田:「・・・なにが、ですか?」
斎藤:「おまえは戦に出たことがないから分からないだろうが・・・もう『刀の時代』じゃないんだ。」
沖田:「・・・土方さんも言ってました。」
斎藤:「人を斬るしか能のない人間は、これからどうやって生きてく・・・?
いまは薩長相手に戦っていればいい。
だが、もし生き延びて・・・」
沖田:「・・・ちかごろ思うんです。
この200年、ずっと戦がなくて、いよいよ世の中が不穏になってきたら・・・『刀の時代』は終わっちゃった。
その、ほんの短い間に私はこの世に生まれて・・・近藤さんたちと出会って、京で『新選組』として働けた。
・・・なんて自分は、運がいいんだろう・・・って。」
斎藤:「・・・それをいうなら、俺はもっとツイてる。
もしも近藤さんに出会わず、薩長の側についてたら、京の街でおまえと戦ってたかもしれない。
・・・俺はまちがいなく、負けてたよ。」
(斎藤、微笑して立ちあがり、そっと沖田の肩に手を置く)
斎藤:「・・・すずしくなるまえに、また来る。」
(沖田、ゆっくりと立ちあがって、そんな斎藤をじっと見つめ・・・無言で見送る)




