2024.11.20
煙草ばかりを吸って、執筆は全く進まない。
禁煙をしたほうが創作意欲が湧くのかもしれないと思ったこともあるが、物語の主人公は暇を持て余すと煙草を吸っていると思い、三流小説家の自分もやはり煙草を吸っているほうが、小説家っぽいだろうと勝手に思っている。
無駄な思考。
ありきたりな着想。
ありきたりな展開。
ありきたりな結末。
溜め息。
そして煙草を吸う。
文章を書いたところで、金になるわけではない。
だから、小説家を気取っても、日中は普通に仕事をしている。
えっ、どんな仕事をしているのかって?
それは内緒だ。
小説家はそう簡単に素性を明かしたりしない。
否、誰も私に興味などはないだろう。
悲しいかな。
作品の題名は「四匹目の子豚」。
えっ、発想が、もう駄目だって?
それになんか狡いって?
「三匹の子豚」へのオマージュ?
否、パクリじゃないかって声が聞こえてくる。
取り敢えず、書き上げるしかない。
三流小説家と名乗っている以上、作品を生み出していくしかない。
それでようやく、小説家と名乗れるのだから。
だから、まだ文句言うのは早過ぎるんだ。
煙草に手を伸ばすともう一本吸い始めた。